【箱根駅伝】順大・浅井皓貴「上級生も負けていられない」金メダリストの金言胸に下克上へ
順天堂大(順大)が12日、第101回箱根駅伝(来年1月2、3日)へ向けた取材会を、千葉県印西市のさくらキャンパスで実施した。 金メダリストの金言を胸に下克上を狙う。チームは11月中旬、順大OBでもあるパリ五輪体操男子団体金メダルの萱和磨を招き、講演を聴く機会を得た。体操も駅伝も個の集まりで構成され、個々が最高のパフォーマンスを発揮することがチームの貢献につながる-そんな教えを伝授された。その金言を踏まえてエース浅井皓貴(4年)は「まずはしっかり自分の走りをすることが大事」。大黒柱としてまずは自身の走りに集中。けがにつながりづらい走りができるよう、無駄が少ない体の使い方を意識して練習を重ねていると明かす。 10月の予選会でチームは当落線上ぎりぎりの10位。滑り込みでの本選出場を決めた。11位東農大とはわずか1秒差。日本人2番手となる全体14位の好タイムをたたき出した浅井の奮闘は大きかった。そこから約2カ月で下級生が右肩上がりの成長曲線を描き、16人のエントリーメンバーのうち1年生と2年生が5人ずつを占める。最上級生の浅井は「上級生も負けていられない思いがある。チーム全体として、強くなっていこうという雰囲気が生まれている」と力を込める。 前回大会はエース区間の2区を任されながら、体調不良の影響で区間19位。1区の三浦から10位でたすきを受けたが、15位まで順位を落とした。その悔しさを晴らす機会ともなる。 21年に総合2位、22年は総合5位と上位に入ったチームが、23年は17位にとどまった。薄氷での予選会通過で、立場は20チーム中20番手。「下克上」をスローガンに、一気の大まくりを放つ。【奥岡幹浩】