大神いずみ「野球に懸ける夫や息子の勝利を願って今日もトイレを磨く。掃除の楽しさと大切さを、小6の担任の先生とDr.コパさんが教えてくれた」
◆どんなに忙しい朝でも 便器と便座をピカピカに磨き上げ、床に這いつくばって隅々まで拭き、壁やドアも丹念にほこりを払う。棚や操作盤を拭いて、掃除の最後にペーパーも必ず三角折り。 ほんの5年くらい前まではこの三角折りを見つけると 「おかあさーん!トイレにこびとがいるよ!これはこびとのしわざだよ!」と興奮気味に高い声で叫んでいた瑛介、ああどこへ行ってしもうたか。 今はどこを見ても我が家にはオッサンしか見当たらんのだが。 特に悪い気は床に澱むというので、どんなに忙しい朝でもトイレの床を拭き上げて出かけるのが私のルーティン。 ある時遠征で早朝に慌てて家を出たあと、トイレの床を拭いていなかったことに気がついた。 朝の一分一秒の遅れは渋滞にかかって命取りになりかねない。 それでも、信号手前で引き返してトイレの床を拭きに帰ったこともある。やらなかったせいで試合に負けたら…と思うと、勝負に私が関われることが少ないからこそ後悔したくないのだ。即、戻る。トイレの床をシートで拭く。流して手を洗い、家を出直す。 朝陽が目潰しのように眩しい。 でも心の中で少しだけ、今日もきっと勝てる、打てるよ息子! そんな確信を抱いて遠征先へ急ぐのは、きっと家族を取り巻く悪い運気を払っていいことしか起きないように、 「お母さん、ちゃんとトイレ綺麗にしてきたからね!」と言えるからかもしれない。 …いや、なんのこっちゃ。
◆今日の健康と運気上昇のため でも実は夫の現役時代、一日も欠かさずトイレをきれいに掃除していたって、打つ時もあれば打たない時もある、勝つ時も負ける時もーー「絶対」ではないことをあの時学んだのだ。 それでもやっぱり、今日の健康と運気上昇のためには家のトイレが綺麗であることが必要。 勝負を終えて安心して家に戻ってくる家族のために。 今日もゴシゴシ。 あ、そうだ。 ハトはどうなった??? 案外素直に2階のトイレの掃除を始めた瑛介。 どうか明日も続きますように。 ところでこんな私も、野球母にとっては避けることのできない グラウンドの「トイレ問題」には頭を抱えている。いわゆる、「簡易トイレ」しかない場合。申し訳ないのだが、苦手なのだ。 わたしは昔から特異体質で、大概我慢で乗り切ってしまう。もしくは数人の母たちと「トイレツアー」を組んで、時々グラウンドから数キロのコンビニまで車を出す。 それくらい、この「簡易トイレ」にはかなりの覚悟が必要な場合が多い。 遠征先でお世話になったトイレを選手たちに掃除させる事になっているのだが、これをわれ先に手を挙げてやるような選手でないと野球は上手くならない。都市伝説のようにそう言われているとか、いないとか。 ある日長男・翔大が家に帰ってきた時、2階のトイレを掃除するように言ったら、 「なんだよー、いま寮でトイレ掃除してきたばっかやのにぃ」 と口を尖らせた。 きっと野球の神様も見ておられるよ。ふふふ。
大神いずみ
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