かんぽ不適切販売問題 特別調査委が会見(全文4)不適正募集の原因はさまざま
委員長はどう考えているのか
デモクラシータイムス:実際、委員長はどう考えているんですか。 伊藤:え? デモクラシータイムス:実際、郵政の企業というのは経営で自主決定権ってないわけですよね、いろいろ。限度額もそうだし、商品もそうだし、店舗の開放もそうだし。そういう条件の中で、普通の持株会社とはずいぶん違うと思うんですよ。ご承知と思いますけど、この20年ぐらいいろんな問題を繰り返してきて、そのたびに制度が変わったわけじゃないですか。そういうことと今回の事件というのはまったく無縁なのか。そこをどういうふうにお考えになっていますか。 確かにおっしゃるように、現場を見ればいろいろ問題があって、驚くようなことがたくさんありますよね。それは個々に責任があるかも分からないけど、もっと大きな潮流の中でこれを捉えたら、どういうふうに委員の方は現場を見てお感じになったでしょうか。 伊藤:今おっしゃったようないろいろな背景とかそういう歴史的ないきさつとか、そういうのは当然あると思いますけれども、われわれとしてはそういう、例えば民営化がどうだとか、うんぬんするという、そういう立場にないといいますか。そうでなくて。
ガバナンスとどう関連しているのか
デモクラシータイムス:【*** 01:30:32】というのは、それがガバナンスとどう関連しているのかということをお伺いしています。要するに自分たちの手の届かないところでいろいろなものが決められるような経営体制の中で、当然、そうすればいろいろなミッションの、見えないとかいろんな問題も出てくると思うんですが、そこはどうなんでしょうかね。 伊藤:だから、今おっしゃったようなことで、いろいろ手足を縛られたというような、よく言う人がいますけど、不自由なところはあるでしょう。しかし、この不適正募集の問題に関して言えば、そのこととはまったく関係ない。やろうと思えばなんだって不適正な募集はできたわけで、民営化前だってこういうことがあって。要はこの不適正募集のことは、そういう株主の構成になってるからできないという、そういう因果関係にはなってない。 デモクラシータイムス:いや、そんな短絡なことを言っているんじゃなくて、そういうことができないガバナンスにあった、このガバナンスの弱さをどうご覧になっているんですかということを聞いているわけですよ。もちろんおっしゃるように、みんなしっかりやってりゃこんなことなかったんだけど、しっかりできなかった、そこにガバナンスのありようがものすごく懸かってる。そこでどうなんですかという話を聞いているんです。 早川:すいません、早川ですけども、今回の問題は、あくまで顧客に不利益を与える乗り換え問題を含めた不適正募集について、この原因としてガバナンスに問題があったかという観点で検討しておりますので、そういった範囲から外れたようなところまでは必ずしも検討の対象になってないというところでご理解いただければと思います。 司会:ほか、よろしいでしょうか。