台湾第1原発での事故想定、演習を実施 能登半島地震時の集落孤立を踏まえ
(新北中央社)北部・新北市石門区で11日午前、廃止措置中の台湾第1原子力発電所での事故発生を想定した訓練が行われた。市によれば、今回は今年1月の能登半島地震で、北陸電力志賀原発の周辺地域の複数集落が孤立状態になったことを踏まえ、孤立時への対応として軍のヘリコプターでの物資輸送訓練を初めて実施した。 演習には軍や市消防局の隊員や石門区公所(役所)の職員ら300人に加え、地域住民500人が参加した。地域の防災スピーカーで警報を出した他、該当地域内の人々の携帯電話に一斉に通知するなどの方式で近隣景勝地の観光客の避難や小学校での防災教育、物資輸送訓練、地域住民に対する身を守る行動の訓練などを行った。 物資輸送訓練では石門区が孤立状態になったことを想定。軍のヘリコプターを使い、地域内の小学校に医薬品や緊急物資を運搬した。 新北市の朱惕之副市長は演習終了後、今後も原子力事故に関し、緊急対応計画区内での防災訓練を強化していくと述べた。 (王鴻国/編集:名切千絵)