子どもに片づけをどうやって教える? 「片づけなさい」がダメなわけ
片づけられないと悩む人は多い。そんな片づけを習慣化することで部屋がきれいになるだけではなく、人生までも変わる――。大人気のお片づけ習慣化コンサルタント、西崎彩智さんはそう提唱する。今回は子どもの片づけについて西崎さんの最新刊『人生が変わる片づけの習慣 片づけられなかった36人のビフォーアフター』(朝日新聞出版)から紹介する。 * * * 多くの親が子どもに対して「片づけができるようになってほしい」と思っています。でも片づけって、「大きくなれば自然にできるようになる」というものでもないんですね。やはり片づけって親の背中を見て学ぶことが大きいです。 いつも部屋の中がぐちゃぐちゃの中で育ったのであれば片づけ方は学べないし、モノの置き場所がきちんと決められていない家であれば「片づけなさい」と言われてもどう片づけていいのかわかりません。 しかも、中学生、高校生になり親からの自立が進むと、一緒にいる時間が減る上に、思春期は日常のコミュニケーションも難しくなります。「もっと小さい頃に片づけを教えるべきだった」というのは多くの親御さんがおっしゃいます。 でも、お子さんが今何歳であっても諦めるのは早いです! 今日が子どもにとって一番若い年齢ですし(もちろん、私たちもですが)、もし今親御さんが片づけに真剣に向き合おうとしているなら、その姿にお子さんは刺激を受けるはずです。 片づけを学ぶことで“自律した生活”を送れる力が身につきます。時間通りに起きられない、自分の荷物も片づけられない、家のことも何もできないという大人では、たとえ立派な大学や会社に入っても生活や仕事をしていく上で困ることが多くなります。ですから一日でも早く、子どもたち自身に片づけることの重要性、メリットを伝え、実践していくことが大事だと思っています。 ・忘れ物をしない整理整頓された部屋を維持する力 ・受験勉強するときに自分でプリントやノートを整理する力 ・部活などで忙しくても勉強する気になる環境をつくる力 ・やりたいことをやるための時間管理能力 これらの力も、“自律した生活”で身につきます。