ネガティブな思考のスパイラル、「考えすぎ」を止める方法
考えすぎが起きる条件を知り、対処する
彼女は自分の思考パターンを意識し、物理的な空間が考えすぎの引き金になる可能性があることに気付いた。「家が散らかっていたり、しばらく屋外でランニングしていなかったりすると、大きな影響があります」と彼女。「今では、考えすぎにつながるような何かが起きそうだとわかっている場合や、何か決断しなければならない場合は、ランニングに出かけたり、シャワーを浴びたり、部屋を片付けたりして、自分をきちんと整えます。些細なことのように聞こえますが、これは私にとって、自己破壊的なマインドを克服する方法なのです」 分析脳が活発に活動するための適切な条件、言うなれば認知的健康状態を作り出すことが大切なのだ。「考えすぎ」をやめるためには、次のようないくつかのアプローチがある。
【考えすぎを減らすための対処法1】決断の回数を減らす
日常的な意思決定を合理化することで、考えすぎを減らす習慣を身につけることができる。「ルーチンは疲労を軽減する枠組みとして役立ちます」とボーゲル。彼女はノーストレスの決まったメニューの食事、カプセルワードローブ、デバイスを使わない特定のゾーンや時間を設定することで、感情的に追い詰められることを軽減することを提案している。
【考えすぎを減らすための対処法2】別の事をして頭を切り替える
「脳の扁桃体は、脳皮質で想像しているネガティブなシナリオと、そのネガティブな状況が実際に起こっていることを区別できません」とピットマン教授。それがストレスの身体的感覚を誘発し、脳はその問題にさらに集中してしまうことになる。「扁桃体が脳内のテレビを見ていると例えるなら、チャンネルを変える必要があります。リセットするには、まったく別のことで気を紛らわす必要があるのです」
【考えすぎを減らすための対処法3】体を動かす
必ずしも運動である必要はなく、近所の緑地まで散歩したり、好きな曲に合わせて踊ったりすることも良い。身体を動かすことは脳の回路を壊し、視点を変えるのに役立つ。「活動するとノルアドレナリンやセロトニンなどの脳内化学物質が放出されるため、気分や思考に良い影響を与える生化学的効果があるでしょう」とノーレン・ホークセマ博士。「活発に動きまわることで考えすぎに陥りにくくなります」