西武の気になる“消極姿勢”…FA補強も早々撤退、阪神・原口獲得に「動くべきだった」の声
オフには勝負強い打撃が売りの原口文仁(阪神からFA宣言)の獲得に動くとの噂も浮上したが結果的に撤退。西口監督も発言しているように、積極的な補強はなさそうだ。 「球団予算が潤沢でないため、大型補強に動けない事情がある。仮に他球団とのマネーゲームの末に獲得した選手が期待外れに終われば、株主からの風向きも厳しくな可能性もあるため、補強に消極的になっているのかもしれない」(西武関係者) 親会社・西武ホールディングスの株主総会では、これまでも球団強化に対する要望が何度も出ている。また、球場改修などに多額の投資をしたこともあり、今のような状態が続けば球団を保有する意義を問う声も大きくなりそうだ。 「総額180億円の巨額投資をして球場(ベルーナドーム)の大改修を行なった。2021年に完成した当初は目新しさもあったが、もともと球場の立地が良くない。集客にはやはりチームの勝利が最も大事になるでしょう。投資分を回収するためにも勝つ必要があるはずですが……」(スポーツマーケティング会社担当者) 観客動員は多くの球団がコロナ禍前の水準もしくはそれ以上になっている。しかし西武はコロナ禍前2019年に比べ今季も85%程度の観客数にとどまっており、そこには立地条件とともにチームの低迷が関わっているのは間違いない。 「DeNAも約85億円をかけ横浜スタジアムの大規模改修を行なった。他にも同社が保有するBリーグ・川崎の新アリーナ建設に着手。投資資金の回収へ様々な施策を打つ中、今季リーグ3位から下剋上で日本一になったのは大きかった。(経営の観点から見ても)西武も同様に結果を残さなければならない」(スポーツマーケティング会社担当者) DeNAは日本一になったことで横浜市の経済効果は約125億円と試算されている。球団の収益もケタ違いに大きくなり、投資を回収するスピードも増したはずだ。 「球場をはじめとするエンタメ面の充実とチーム強化は並行して進めるべきもの。資金不足で選手補強に動けないのなら、この先も泥沼から抜け出せない。オツ(西口監督)のコメントには疑問を感じてしまった」(西武OB)