関空特急「ラピート」運行30周年 かつては難波から29分で直行…“ノンストップ特急”が消えた理由とは
今年は関西国際空港開港30周年と同時に、関空特急「ラピート」運行開始から30周年を迎えました。「ラピート」は運行当初から50000系が使われています。ラッピングイベントは頻繁に行われていますが、外観デザインや塗装は変わっていません。 【写真】南海はJRと同じ「狭軌」…りんくうタウン~関西空港間は線路を共用しています しかし、「ラピート」利用者の変遷により、「ラピート」の停車駅は大きく変わっています。今から見ると運行当初のダイヤに驚くかもしれません。運行当初からの「ラピート」の停車駅の変遷を見ていきます。
運行当初はノンストップだった
現在、難波~関西空港間で運行するラピートは停車駅の違いにより、「ラピートα」と「ラピートβ」があります。大多数は「ラピートβ」です。「ラピートβ」の停車駅は難波、新今宮、天下茶屋、堺、岸和田、泉佐野、りんくうタウン、関西空港です。 一方、「ラピートα」の停車駅は難波、新今宮、天下茶屋、泉佐野、りんくうタウン、関西空港です。難波~関西空港間の「ラピートα」の所要時間は34分、「ラピートβ」は37分です。 1994年運行当初も「ラピートα」と「ラピートβ」がありましたが、停車駅は大きく異なりました。「ラピートα」はノンストップ、つまりJR線との接続駅、新今宮駅や大阪メトロ堺筋線との接続駅、天下茶屋駅も通過していました。一方、「ラピートβ」の停車駅は天下茶屋駅、りんくうタウン駅の通過以外は現在と同じです。「ラピートα」の所要時間は最短29分でした。 現在、「ラピートα」が走る時間帯において難波→関西空港は平日朝ラッシュ時間帯、関西空港→難波は夜間時間帯(平日・土休日)です。一方、1994年運行当初、「ラピートα」は昼間時間帯も運行されていました。 「ラピートα」のノンストップ運転が崩れたのは2001年ダイヤ改正です。この時から、新今宮駅と天下茶屋駅停車がはじまりましたが、まだノンストップは残っていました。そして、2003年ダイヤ改正時にすべての「ラピートα」が新今宮駅、天下茶屋駅に停車し、ノンストップ運転は廃止されました。2005年には大半が「ラピートβ」になり、「ラピートα」は大きく減少しました。