大雨で交通マヒ状態の肥薩おれんじ鉄道……その時「路線バスでいけますよ」という神の声が絶妙すぎた!!
■南国交通の水俣行きであっけなく県境越え
ルートは出水駅~水俣駅前~道の駅たうら~労働基準監督入口(八代)~松橋産交~桜町バスターミナル(熊本市中心の大きなバスターミナル)であった。 テレビ番組ではいつも県境越えに苦労していて、県境は山道を歩くということが多いが、このルートは出水(鹿児島)~水俣(熊本)間に南国交通が頻繁に走っていて、いとも簡単に県境が越えられるというのがポイントであろう。 水俣から先は小型のバスで熊本県南部の地域地域を結んで走った。水俣~道の駅たうら間は1時間の乗車で運賃1020円、小型車に1020円分も乗車したのは初めてかもしれない。 八代市へ入ると天候は大雨となった。乗り継ぎ検索では労働基準監督入口での乗り継ぎだが、雨が強くなってきたのとトイレ休憩も含めて、八代駅で乗り継ぐことにした。ただし、バスの便は一本遅くなってしまうが。 こうして18時32分、鉄道での予定より約5時間遅れで熊本市中心の桜町バスターミナルへ到着した。バス運賃は合計3170円だった。
■路線バスはあらゆる交通機関の中で一番強い!!
さて、今回のバス旅、ひょんなことから路線バスを乗り継ぐことになったが、そこで強く感じたのは、新幹線も在来線も終日運休になっているなか、路線バスは時間通りに運転していたことである。 路線バスは遅延などもなく、いつもと同じように黙々と地域の足として地味ではあるがきちんと公共交通の役割を果たしていた。後で分かったことだが、自動車道も通行止めになっていたようで、高速バスも運休していた。 つまりは、新幹線、鉄道、高速バスなどは意外にも大雨などに弱く、地域のローカルバスは一般道が物理的に通れなくならない限り、いつも通りに運行していたのである。 実は、翌日も鉄道は運休続出で九州内の交通はマヒ状態であったが、新幹線、西鉄バス、西鉄電車と乗り継いで福岡入りしたのであった。さすがに新幹線の運転再開は早かったが、JR在来線はその後も運休が続き、一番頼りにならなかった。「路線バス強し」の旅であった。