【西武】今井達也の年俸1億円増は〝人間力アップ〟込み 高橋光成に代わる真エースに
西武・今井達也投手(26)が人間的成長で1億円の年俸アップを勝ち取った。 4日の契約更改で今井は今季年俸8000万円から1億円増となる1億8000万円で来季の契約を更改した。8年目の今季は19試合に登板し、2年連続の2桁勝利となる10勝(8敗)をマーク。防御率2・34はリーグ3位、187奪三振で自身初のタイトル(最多奪三振)を獲得した。 今井は「数字に関してもそうですし、数字以外の勝利に対する姿勢だったりを評価してもらいました。そういう部分を見てくださっているというのはうれしかった」と球団の評価に感謝。広池浩司球団副本部長兼編成統括は「降板後のベンチでの姿とか、チームが苦しい状況の中で勝ちに対する執念を表現してくれた。そういったところに今井の成長を感じましたし、頼もしかった」と今回の査定について言及した。 今井の姿勢を象徴するシーンが今季2度目の8連敗を喫した6月11日の広島戦(ベルーナ)にあった。1点を追う9回二死二塁の同点機に主将・源田が一ゴロに倒れた。執念のヘッドスライディングも実らず、最後の打者となった源田は一塁キャンバス後方にうずくまったまま号泣してその場を動けなかった。 全ての責任を負うようにグラウンドに崩れ落ちた源田の姿を、ベンチから見ていた敗戦投手の今井(7回2失点で3敗目)は真っ先に源田のもとに駆け寄り、肩を叩きながらともに涙した。 今季の歴史的低迷を象徴するワンシーンだが、投手陣のリーダー格に成長した今井は常に相手の心情、ファンの気持ちに寄り添った言動で一目置かれる存在になっている。 この日の会見でも将来的なメジャー挑戦への思いを聞かれると、慎重に言葉を選びながら「将来的にというか、プレーしている国だったり環境だったりは気にせずに、とにかくレベルの高いピッチャーを目指すことしか今は頭にないです。今は日本のプロ野球で野球をやっているので、まずは日本のプロ野球で一番を目指すことだけを考えている」と回答。胸の内に秘める思いはグッとのみ込み、来季も一丸となって戦う球団やチームメート、ファンに配慮した返答でメディアへの対応も誠実に行った。 こうした人間的な成長が今井を高橋光成に代わるエースに押し上げ、周囲から一目置かれる投手陣のリーダーと評価されている。 (金額は推定)
東スポWEB