玄関ドアは道路に正対させない。プライバシーを守れる&自家用車が停めやすい家づくり
玄関ドアが「前面道路に対して正面にある家orない家」、どっちが住みやすい? 双方で暮らした経験をもち、外構&エクステリアの仕事を以前していたライターがおすすめするのは後者。屋内のプライバシーを守りやすい、自家用車を駐車しやすいなどのメリットが。実体験を詳しくレポート。
玄関の相談でいちばん多いのは目隠しに関すること
筆者は、外構・エクステリアの専門店で6年間勤務。新築住宅の門回りをはじめ、外構全般のプランの相談を受けていました。 その頃から、家づくりに関してずっと疑問に思っていたことがあります。それは「どうして玄関を、わざわざ正面につけるのだろうか?」ということです。 筆者が、この疑問を抱くようになったのには理由があります。それは「玄関をあけたときに、外から家の中が丸見えになってしまうので、目隠しをつけたい」と、相談に来られる方が、あまりにも多かったからです。 植栽やエクステリア建材を活用して、玄関を目隠しすることは可能です。しかし、そもそも玄関が、道路に面して正面を向いていなければ、プライバシーを気にする必要はありません。 こうした相談を多く受けるなかで「間取りを決める段階で、玄関が道路から見えないようにしたらいいのに」と、思い至ったのです。
建て替え前の家で実感!横向き玄関のメリット
わが家は、2017年に中古の家を購入。5年ほど生活してからセキスイハイムで、家を建て替えました。 上の配置図は、2017年に購入した家のものです。まさに道路から玄関が見えない横向き玄関の家でした。建て替えをした現在の家は、配置計画や間取りの希望などの兼ね合いから、横向きの玄関を採用することがかないませんでした。 ですから、同じ条件の敷地で、道路に対して横向きの玄関と、正面の玄関の両方を体験。その実体験を振り返ると、横向きの玄関の方がよかったと感じています。 小さな子どもがいる家庭では、子どもが靴を履いているときなど、玄関をあけっ放しにする場面が多いと思います。筆者も同じようなことを経験しました。そんなとき周りの目を気にせず、玄関をあけっ放しにできたのは、非常に助かりました。 また、玄関を横向きにすると、駐車スペースから玄関までの距離を短くしたプランをつくりやすいと思っています。クルマを保有しているなら、これも大きなメリット。 以前の家がまさにそうでした。距離を短くでき、さらにカーポートと玄関の庇(ひさし)があったおかげで、雨にぬれることなくクルマの乗り込むことができました。