ラーメンはピザ的存在だ! バルセロナの日本食事情
先日、お料理教室でラーメンの作り方を習ってきました。日本ではインスタントラーメンすら自分で作ったことがなかったのに。 豚骨とベジタリアン向け味噌スープ、タレ、味玉、チャーシュー、そして麺の作り方をスペイン人に教えてもらうということをしてきたのですが、想像よりもちゃんとしていて意外と学びになりました(味噌を入れてお湯で混ぜるくらいかと思っていたので、タレから作るというところに関心)。味玉の作り方とか。スープはレシピ通りに作ると8時間以上もかかるので、絶対自分では作らないわ、と私ははなから思っていました。 しかし、どこで材料が買えるのか、どれくらい冷蔵庫に寝かしておくのかなどなど、参加者はみんな超真剣に質問していて、本気で一からラーメンを家で作ろうとする意欲がひしひしと伝わってきました。ちなみに、その先生はオーストラリアのコルドン・ブルーで教えていたという人で、「ラーメンはまるでピザのような存在になっている」と的確な表現をしていました。 最近、本当にバルセロナはラーメンブームそして日本食ブームに湧いていて驚きます。一昔前、というと半世紀以上生きてきたように聞こえますが、具体的には2009年、私がスペインの田舎に留学していたときは「日本食」なんて見向きもされておらず、どうしても日本食材が欲しければマドリードにある「東京屋」という高いスーパーに行くしかなく(バルセロナにもあります)、本格的な日本食レストランもマドリードに数えるほどしかなかっただけでなく(自分が学生だったからということもあるかもしれませんが)、値段も安くはないので勇気を持って入らないといけないような場所でした。 いまでも、友達と空港に前泊したのにマルタ行きの飛行機を逃してどん底に突き落とされ、これは食べて飲むしかない、ということでそのままマドリードの街へ出てその名も「どん底」という日本食レストランに行った、20歳の春を鮮明に覚えています。 私が2017年にバルセロナに住みはじめたときは、すでに日本食レストランは結構あったのですが、最近ではラーメン屋が異様に増え(日本人がやっているとは限りません。おいしくないところもたくさんある)、おにぎり屋も(おそらく)数年前から登場しました。勝手な推測ですが、数年前までは一部のグルメ、お金に余裕のある人、もしくは日本好き、そして日本人しか日本食レストランに行くことはなかったのですが、最近は普通の人たちも「エキゾチック」「おしゃれ」という感覚を持って足を運ぶようになっている感じがします。