ヴィッセル三木谷会長が「頭おかしいんじゃないの?」と異議を訴えた日本代表国内組のW杯予選後2週間隔離措置の是非
スポーツ界も例外ではなく、公益性があるとして昨年は認められた「特段の事情」が除外されている。JFAは昨年3月以降に国内で実施した国際試合の実績を踏まえて政府側と話し合いを重ねてきたが、ウズベキスタン代表の入国許可が下りなかったため、21日に埼玉スタジアムで予定していた国際親善試合の中止を7日に発表した。 対照的に27日に中国、2月1日にサウジアラビア両代表とともに埼玉スタジアムで対戦する、アジア最終予選の第7戦および第8戦は予定通り有観客で開催される。JFAの須原清貴専務理事は「最終予選を実施する公益性や緊急性が高く、このタイミングでの入国が真に必要であると日本政府に判断いただいた」と状況を説明していた。 カタール大会出場をかけたアジア最終予選を予定通り実施できなければ、世界的なイベントとなるワールドカップに影響を与えかねない。これが「特段の事情」と判断され、両国の選手やスタッフ、審判団など約100人の入国が特例で認められた。 ただ、開催には政府から課された条件があった。須原専務理事が続ける。 「直近でいえば昨年10月のオーストラリア代表とのアジア最終予選と比較しても、よりいっそう厳格な防疫措置を実施することになっています」 具体的には日本へ入国する96時間前以内に2度のPCR検査を受け、その上で陰性証明書を提示する。日本、中国、サウジアラビアの選手団全員に対しては活動期間中に毎日検査を実施。これらを含めて、活動地域を宿泊ホテル、試合および練習会場との往復に限定する「バブル」の実施状況を、監督省庁のスポーツ庁が直接チェックする。 さらに日本への移動手段はチャーター機とするか、民間会社のフライトの場合は座席配置で工夫が必要とされた。そして、一連の防疫措置のなかでも従来とまったく異なっているのが、国内組の選手たちに課された代表活動終了後の2週間の隔離措置となる。 来たるアジア最終予選に招集されるJリーガーに関して、須原専務理事は「今回においては、自チームに戻ることはできません」と明言。さらにこう続けた。 「同じく代表チームのグループでバブルを作り、そのなかでのトレーニングなど工夫をしながら、与えられた環境のなかでやっていくことになります」 まったく身体を動かせない状況こそ避けられるものの、サウジアラビア戦翌日の2月2日から隔離される選手たちが、各所属チームに合流できるのは同16日となる。