「名門音大への合格者は事前に決まっている。それが音楽世界の常識」と噓をつき、間接的な金銭要求、ハラスメントと「やりたい放題」の「ヤバすぎるピアノ講師」の実態
本人の意思より師匠の意思を優先
一歩引いて見れば、まるで酒の席で悪酔いして言いたい放題といった体の彼女の言だが、まだまだ話はこれに留まらない。 「いいですか? 私はこの子(レッスン生の中学生)の技量なら、大教大の音楽表現コースがちょうどいいかなと。でもね、ここはもう廃止になるんですよ。そしたらこの子行くところないんですよ! だったら京芸? 大音? いけるはずがない!」 大阪教育大学のHPをみると、たしかに音楽表現コースというそれは存在する。そしてそれは学部の改編により、名称こそ変わるもののコースそのものは存続することが記されている。にもかかわらず、極めて断定的な物言いでレッスン生の両親を責め立てる。 レッスン生の父親が、「(大教大のホームページには)廃止などというアナウンスは出ていませんが……」と切り出すと、間髪入れずこう返している。 「私が言ってるんです。師匠が言っている。私の師匠が言っている。大教大に近い人。それをなんですか? あなたは。私と師匠の言うことが聞けない? 侮辱してるわけ? 最初から違和感感じまくり。もうご協力したくありません!」 彼女の話では、そもそも音楽、とりわけピアノの世界では、まず習っている先生(師匠)の言うことが絶対だ。これを踏まえて、音楽高校だの、音楽大学だのを受験するには、本人に意思よりも、まず師匠のそれが優先されるのだという。 「あなたピアノの才能あるわ。音大(音高)行ってみない?」 師匠からこう声を掛けられて、初めて音大だの音高だのの受験を考えるものであり、自分から手を挙げるというのは、あまり品のよいものではないという考えが根底にあるようだ。 なので、レッスン生の側は、大きな意味での進路の着地点を「音楽関係の進路へ進みたい」と表明しても、「東京藝大に入りたい」「京都市立芸大を受験する」などということは、言わないのがマナーというか、モラルというかなのだそう。