【MLB】トレード・デッドラインで売り手に回りそうな8球団 エンゼルス、アストロズなど 米公式が特集
日本時間5月15日、米公式サイト「MLB.com」のマーク・フェインサンド記者はトレード・デッドラインで売り手に回りそうな8球団を特集する記事を公開した。ポストシーズン出場枠が拡大されたことで、売り手に回るか買い手に回るかの判断を7月後半以降まで待つチームも増えているため、現時点で売り手の予想をするのは時期尚早かもしれない。フェインサンド記者はそうした事情も踏まえつつ、トレード・デッドラインで売り手に回る可能性がある8球団を選出し、それぞれの球団のトレード要員にも言及している。 エンゼルスは現在15勝28敗でア・リーグ西地区の最下位に低迷。4位アストロズにも2.5ゲーム差をつけられてしまった。ブランドン・ドルーリー、マット・ムーア、カルロス・エステベス、ルイス・ガルシア、ホセ・シスネロ、アダム・シンバーは今季終了後にFAとなるため、このまま低迷が続けばトレード要員になるだろう。ただし、フェインサンド記者は「ペリー・ミナシアンGMにとって、最高のトレードの駒は来季以降も保有権がある選手たちだ」と指摘。来季まで保有できるタイラー・アンダーソンやルイス・レンヒーフォ、2026年まで保有できるテイラー・ウォードやパトリック・サンドバルがトレード要員となる可能性に言及した。また、今季ようやく開花の兆しを見せているジョー・アデルも状況次第では放出される可能性がありそうだ。 アストロズは復調傾向とはいえ、17勝25敗でア・リーグ西地区の4位。今季終了後にFAとなるアレックス・ブレグマンはトレード・デッドラインの注目株の1人に挙げられている。また、ジャスティン・バーランダーも今季終了後にFAとなる可能性がある。ただし、バーランダーはトレード拒否権を有しているため、アストロズが売り手に回るのであればブレグマン放出が第一の選択肢になると思われる。 アスレチックスは19勝25敗でア・リーグ西地区の3位。開幕前の評判を考えれば大健闘と言えるが、トレード・デッドラインで売り手に回るのは間違いないだろう。ロス・ストリップリングやアレックス・ウッドといった今季終了後にFAとなる選手はもちろんのこと、来季終了後にFAとなるポール・ブラックバーン、そして大規模な対価を得られるのであれば若き守護神のメイソン・ミラーを売りに出す可能性もあるとみられている。 ブルージェイズは19勝22敗の借金3だが、ハイレベルなア・リーグ東地区では最下位。すでにワイルドカード圏内からも5ゲーム差がついている。フェインサンド記者は「ジャスティン・ターナーや菊池雄星をトレードすれば、それぞれプロスペクトを1~2人獲得できる可能性がある」と指摘。大規模なチーム再編を敢行するのであれば、来季終了後にFAとなるボー・ビシェット、ジョーダン・ロマノ、ブラディミール・ゲレーロJr.らもトレードの駒となるかもしれない。 カージナルスは最下位に沈んだ昨季からの巻き返しを図ったものの、現在18勝24敗でナ・リーグ中地区の4位タイ。昨季に続いてトレード・デッドラインで売り手に回る可能性は十分にある。今季終了後にFAとなるポール・ゴールドシュミット、アンドリュー・キットリッジらがトレード候補だが、フェインサンド記者は来季以降3年7400万ドル分の契約を残すノーラン・アレナドがトレードされる可能性にも言及している。ただし、アレナドは全球団に対するトレード拒否権を有しており、トレードの実現にはアレナド自身の同意が必要だ。 現時点の勝率ワースト3、マーリンズ(12勝32敗)、ロッキーズ(14勝28敗)、ホワイトソックス(13勝30敗)は確実にトレード・デッドラインで売り手に回ることになるだろう。マーリンズはすでにルイス・アライズをパドレスへ放出。次はクローザーのタナー・スコットや先発左腕ヘスス・ルザードのトレードが噂されている。ホワイトソックスは1年契約で獲得したベテランたちのほか、ルイス・ロバートJr.やマイケル・コペックの動向が注目される。ロッキーズは目立ったトレード要員がおらず、フェインサンド記者は「球界最悪レベルの成績であるにもかかわらず、有力なトレード候補があまり見当たらないという、どのチームも望まない状況になっている」と切り捨てた。