【注目ドライバー】メルセデス3年目、再び表彰台の頂点を目指す…未来のチャンピオン候補ジョージ・ラッセル|メルセデス|F1
2022年はメルセデスでF1初勝利&総合4位
晴れてメルセデスのレギュラードライバーとなった2022年、ラッセルは序盤戦から僚友ハミルトンと同等以上の速さを見せ、2022年型のW13がトップ争いをするには不十分な状況ながらも、存在感を示した。 第1戦から第9戦にかけて9レース連続入賞、9戦すべて5位以上フィニッシュという抜群の安定感を披露。スタート直後の多重クラッシュに巻き込まれ、母国レースの第10戦イギリスGPでラッセルの連続入賞は途絶えたが、ポイント争いでもラッセルは第2戦以降、常にハミルトンを上回り続けた。 2022年はレッドブルvsフェラーリによる2強対決の様相を呈していたが、後半戦に入るとメルセデスはポテンシャルを上げ、2強に割って入って三つ巴対決の状況に。 そして迎えた第21戦サンパウロGPでは、ラッセルがスプリントレースを制す。日曜の決勝ではラッセル-ハミルトンの順番で終盤を迎え、最後までラッセルはノーミスでハミルトンの猛追をしのぎ続けた。ラッセルはインテルラゴスでF1キャリア初勝利を収めている。また、この勝利は苦戦続きとなったメルセデスにとっても、嬉しい同年初勝利となった。 この年手にした275ポイントは総合4位。ラッセルはメルセデス初年度、7度王者のハミルトンを上回る順位でシーズンを終えている。
なかなか表彰台に絡めず、2023年は総合8位に失速
2023年、ラッセルは開幕から2戦連続入賞となり、第2戦サウジアラビアGPでは4位入賞を果たすなど上々のスタートを切ったかに見えた。 だが不運なマシントラブルなどもあり、リタイアするレースも散見され、シーズンを通じて対僚友ハミルトンという点でも追いかける展開が続いた。入賞は22戦中17度、だがそのうち表彰台は2回のみと、前年に比べて獲得ポイント数も大きく低下。175点で総合8位という成績に終わっている。 また、重要な局面でのミスも散見され、シンガポールGPではファイナルラップの3位走行中にターン10でウォールに当たりクラッシュ。あと一歩で表彰台を逃したという、悔しい一戦もあった。 メルセデスは同年のモナコGP直前に通称“ゼロポッド”に見切りをつけ、従来型の空力カウルへと戻した。そのうえで復活を期す2024年は戦力アップが実現するのではないかとの見方もある。 そして2024年2月1日、ルイス・ハミルトンが同年限りで離脱し、2025年からフェラーリに移籍すると発表された。ラッセルには改めて今後メルセデスを背負っていく柱としての期待が寄せられている状況。今季再び表彰台の頂点に立つことで、メルセデスけん引役としての重責を果たしたいところだ。
プロフィール
1998年2月15日生まれ[イギリス国籍] ウィリアムズ(2019~2021)、メルセデス(2020※第16戦サクヒールGPのみスポット参戦、2022~) ■通算成績(2024年開幕時点) ・出走/104回 ・優勝/1回 ・PP/1回 ・FL/6回 ■2023年の成績 ・年間:175ポイント/8位 ・優勝/0回 ・PP/0回 ・FL/1回