大の里、琴桜に勝ち越し「いい稽古ができた」 綱とり「3番手」が存在感
「3番手」が存在感を示した。大関大の里(24)は7日、千葉・松戸市の佐渡ケ嶽部屋へ出稽古に赴き、綱とりに挑む大関琴桜(27)と連続14番取って5連勝を含む8勝6敗。「一年のいいスタートを切れるように。前日、今日といい稽古ができた」と充実の表情を浮かべた。 右差しを封じる攻め、重量感ある馬力がさえ、出稽古に訪れた幕内隆の勝、王鵬にも計6勝2敗と圧倒した。6日の横綱審議委員会による稽古総見では横綱照ノ富士の指名を受けて4勝3敗。琴桜とは2勝2敗。連日の「勝ち越し」で地力を見せつける。初場所では豊昇龍も横綱昇進に挑み、3大関の一角としての自負もある。 昨年の九州場所前。周囲から「体が張っていない」と準備不足を指摘され、9勝に終わった。年明けは2日から稽古を再開。「追い込む稽古ができている」という。 師匠の二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)からは「曜日感覚を忘れるな」と言われている。洋上で過ごす海上自衛隊では毎週金曜日の食事にカレーを出す。漫然を戒め、計画性を促すためだ。大の里の出稽古にも初日から逆算した深謀が見える。(奥村展也)