衆院選、栃木５区は、自民党の前職に対し日本維新の会、共産党、それに無所属から新人が立候補し、４人による選挙戦となりました。 栃木５区には日本維新の会の新人・谷古宇勘司候補（７３）、自民党の前職・茂木敏充候補（６９）、日本共産党の新人・岡村恵子候補（７１）、無所属の新人・亀山陽三候補（６３）の４人が立候補しました。 埼玉県議会の元議長・谷古宇候補は、ＪＲ佐野駅前で第一声をあげました。 谷古宇候補は田中角栄元首相の「最後の門下生」で自民党埼玉県連の要職を歴任していましたが、２０１２年の衆議院選挙からは日本維新の会から立候補しています。若者に寄り添った政策として妊娠・出産・子育ての完全バックアップなどを掲げるほか、国民投票での総理大臣の選出などの改革を進めたいとしています。 （谷古宇候補） 「奨学金という名のローンの中で、２割や３割の人たちが自己破産している。こんな社会がありますか。今までしっかりやってきたのに、私たちの未来はどうなってしまうのか」 茂木候補は足利市にある事務所で出陣式を行い、関係者や支持者８００人以上が集まりました。 茂木候補は、経済再生担当大臣・外務大臣を務めた実績を強調し、「本当に国を守れるのはどの政党か判断してほしい」と呼びかけました。物価高騰対策、地場産業・農業の支援、災害に強いまちづくりなどを政策に掲げ、１２回目の当選を目指します。 （茂木候補） 「通常国会で政治資金規正法の改正を行いました。二度とこういった問題を起こさないという固い決意のもとで、政治改革に終わりはありません。さらなる改革をしっかりと進めて参りたい」 佐野市議を６期２２年務めていた岡村候補は、佐野市のショッピングモール前で、集まった地域住民に第一声を届けました。 自民党派閥の裏金事件を「組織的な犯罪」だと批判し、今回の衆議院選挙で自民党政治を終わらせ、新しい政治を切り開くとしています。国民の経済的な負担を軽減するため最低賃金を全国一律で１５００円に引き上げ、消費税を５％にすると訴えました。 （岡村候補） 「自民党政治を終わりにさせて、日本共産党が大きく伸びることで企業・団体献金の完全な禁止を行っていきたい」 亀山候補は午後３時ごろ佐野市の自宅で第一声をあげました。 中学校の英語教諭を１６年間務めた亀山候補は、学歴ばかりを重視し子どもたちが日本の文化や音楽・芸術などに触れる機会が少ない日本の教育に疑問を感じ、独学で政治家を目指して学んできたといいます。食料自給率の向上と少子高齢化を解決し、日本を自立して誇れる国にしたいと訴えています。 （亀山候補） 「知・徳・体。つまり知識が一番上という教育から、徳・体・知の教育にし、感性ゆたかな優しく思いやりのある子どもを、家族と学校と地域社会で愛情をもって育てていくことが大切だと思う」