イギリス総選挙で揺れる“移民政策”「ルワンダ計画」で金と引き換えに移民をアフリカへ強制移送【news23】
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新たな視点と独自の取材でお伝えする「eyes23」。来週、総選挙が行なわれるイギリス。争点の一つとなっているのが「移民政策」です。資金援助と引き換えにアフリカに不法移民を強制移送する「ルワンダ計画」が議論を巻き起こしています。 【写真を見る】イギリス総選挙で揺れる“移民政策”「ルワンダ計画」で金と引き換えに移民をアフリカへ強制移送【news23】 ■「家族とともにここにいたい」“医療・介護就労ビザ”家族帯同を禁止 イギリス東部の老人ホーム「ドリフトウッド ハウス」の入居者は全員イギリス人ですが、介護を担うスタッフのほとんどは移民です。 3年前にインドから来たリシュマさん(30)も、その1人です。 入居者「とてもよくしてくれますよ。そうでしょ?」 リシュマさん「はい」 いま、人手不足が指摘されているイギリスの介護業界。医療・介護職のうち16%(約95万人)を移民が担っています。ところが、2022年にイギリスが公的に受け入れた移民の数は、過去最高の76万人に達し、政府は「年間30万人の削減」を打ち出したのです。 2024年春からは、「医療・介護就労ビザ」で働く外国人の家族帯同を禁止すると発表しました。 インド出身 リシュマさん(30) 「家族とともにここにいたい。ここで高齢者のお世話をして、愛情を注ぎ、全てを捧げていますが、私たちにも家族の支えや愛情は必要です。家族帯同を禁じるなら、イギリスには来ませんでした」 ■移民の強制排除「ルワンダ計画」 経済的援助と引き換えに そしていま、移民をめぐる計画が議論を巻き起こしています。 5月にイギリス政府が公開した映像には、手錠をかけられ連行される男性の姿が映っていました。入国管理局による不法に入国した移民取り締まり強化をアピールした内容です。強制排除された不法移民が行き着く先は… イギリス スナク 首相(4日) 「不法入国してきた人々に、“ここにいることは許されない、出ていくのだ”と伝えなくてはいけない。もし私がまた首相に選ばれたら、“ルワンダ計画”を実行します」 不法移民をイギリスから第三国へ強制移送する「ルワンダ計画」。イギリスは、なぜ強制排除に乗り出したのでしょうか。