[シマノ新型リール発表]アンタレスがモデルチェンジ!正当後継とも呼べるその全貌を解説!
新型アンタレスは初代のコンセプトを継承するカッ飛びリール!
’12モデル以降のフルモデルチェンジでは、最初にオリジナルのSVSモデルが登場した後にDCモデルが追加される、という流れが定石だった。それだけにブレーキがSVSか? それともDCか? といった違いくらいしか認識していなかった人も多いのではないだろうか。 そしてAR(オールラウンド)モデルは34mmの小径スプールを採用して’03年に登場したが、’19年に登場した34mmスプールを採用するノーマルのアンタレスからはなぜか“AR”の文字は外されている。 それだけに③ARの系譜に関しては、黒田さんほどのマニアでなければ系譜とまで認識していないかもしれない。 <画像キャプション> 斜め前方より。角度によってはレベルワインダーが隠れてしまうほど、サムレスト部分が前方に大きくスラントしている。 <画像キャプション> 斜め後方より。遠心ブレーキのSVSは外部ダイヤルから調整可能のようだ。サムバーは比較的高めの位置にマウント。 黒田「で、新型アンタレスですよね。このアンタレスは37mmスプールを採用したSVSブレーキモデルです。つまり①の系譜に属するもので、’98年モデル、’12年モデルに継いでの三代目と考えています。この系譜は簡単に言ってしまうと37mmという大口径スプールを用いることで慣性モーメントを小さくして、スプールの回転性能を向上させる。そこに初速の立ち上がりが早く伸びが良いSVSを組み合わせることで、これまで以上の飛距離を追求できる…要はカッ飛ばせるリールの系譜なんです」
初採用「マグナムライトスプールⅣ」こそがカッ飛びのキモ!!
さて、ここで最初に聞くはずだった「先代アンタレスと比較して何が進化しているのか」に戻して、新型アンタレスの具体的な進化ポイントについて語ってもらおう。 <画像キャプション> 黒田さんの考える系譜を基にすると、後方に写る’12アンタレスが先代モデルとなる。今でもコアなファンが多い名機だ。 黒田「僕の考える①の系譜を基にすると、先代アンタレス=’12年モデルとなります。13年振りのフルモデルチェンジなだけにあらゆる部分が新しくなっていますが、今の時点で公開できるのはスプールに関して。’12年モデルはGフリースプールⅢでしたが、新型モデルにはシマノベイトリール史上初となる「マグナムライトスプールⅣ」が搭載されています。このスプール、何か気が付きませんか?」 …あ、よく見ると真ん中が若干、ホンの少しだけ盛り上がっているような…。 黒田「そうなんです、この真ん中が盛り上がった形状にすることで、ラインを限りなく均一に、真っ平らに巻くことができます。なぜ均一に、真っ平らに巻く必要があるかというと、実はランダムにラインを巻かれるとスプールはバランスを崩し、キャスト時に高速で回転すると振動が発生しやすくなります。振動は回転性能のロスにつながるので、必然的に飛距離にも大きな影響が出てしまう。この振動=ロスを徹底的に排除するために均一で真っ平らなラインの巻き取りを追求したのが、このマグナムライトスプールⅣです」 <画像キャプション> マグナムライトスプールⅣ。よく見ると真ん中が盛り上がった山なりの形状をしている。 <画像キャプション> キャスト時の震動を抑えることで回転性能を最大限に発揮し、飛距離アップに貢献するマグナムライトスプールⅣ。