航空機事故想定し救難訓練 消火や救助搬送など連携確認 徳之島空港
徳之島空港管理事務所は25日、鹿児島県天城町浅間の同空港で航空機事故の発生を想定した消火救難総合訓練を行った。同事務所や消防、医療機関、行政などから約50人が参加。事故発生に伴う被害拡大防止に向け、関係機関の連携体制を確認した。 訓練は本来、隔年で行っているが、新型コロナウイルス感染拡大などの影響を受けて参加規模を縮小して実施した2021年以来、3年ぶり。同空港管理者の森田弘光天城町長は「万が一事故が起きた場合に迅速な対応が取れるように備え、日本一安全安心な徳之島空港を目指したい」と開会あいさつした。 訓練は「乗員乗客78人が乗っている航空機が、着陸時に車輪の事故で滑走路から逸脱して停止し、機体のエンジンから煙が出ている」との想定で実施した。
訓練内容は①通報②現場対策本部設置③救難活動・担架搬送④トリアージ―など。事故の通報を受け到着した医療・消防関係者が、負傷者の重症度に基づいて搬送や治療の優先順位を決めるトリアージの手順を確認したほか、空港に配備している化学消防車の放水訓練もあった。 訓練を視察した県大島支庁徳之島事務所の八木修治所長は「各関係者がそれぞれの役割を十分に理解、確認しながら的確に対応していた。今後も関係者一体となって徳之島空港の安全性向上に取り組んでいきたい」と講評した。