【白菜】実は外葉から使うと損?栄養を損なわない白菜の使い方とは?管理栄養士が解説
白菜を買ったらどこから使いますか?多くの方が外の葉っぱから使い始めると思いますが、それだと栄養を損しているかもしれません。使う順番を変えるだけで栄養もおいしさもキープすることができます。この記事では白菜の効率的な使い方とその理由を管理栄養士が解説します。 〈写真で見る〉【白菜】実は外葉から使うと損?栄養を損なわない白菜の使い方とは? ■白菜を使う時は内から外が正解! 白菜の栄養は中心部に詰まっています。白菜は収穫後も生長を続けますが、その生長点が中心部にあるため外側から使うと外葉から内側に栄養がどんどん送られ、中身がスカスカの白菜になってしまうのです。内側から使うと外葉の養分が内側に送られるのもストップするため、外側も内側も栄養を逃さず食べることができます。 ■丸ごと白菜は買ったらすぐカットで栄養キープ 白菜を丸ごと買ったらすぐに半分にカットしましょう。中心部からくり抜いて使えるので使いやすくなり、生長点を止めて栄養が抜けていくのを防ぐことができます。 ■■丸ごと白菜のカット方法 1.白菜の根元から10㎝ほど中心に向かって切り込みを入れる。 2.切り込みに指を入れて開くように割る。 3.使う分だけ中心部をくり抜き取り出す。 ■おいしい白菜の選び方 白菜を丸ごと一個買う時は以上のポイントが新鮮でおいしい白菜の証拠です。 ・外葉の巻きがしっかりとしているもの ・ずっしりとして重みがあるもの ・切り口が変色しておらずみずみずしいもの カットされた白菜は中心部分が平らなものを選びましょう。盛り上がっているものは外側の栄養が中心部分に送られ、栄養が抜けている証拠です。時間がたって鮮度が落ちている証拠でもあるので断面をよく見て選びましょう。 ■白菜の栄養 白菜は色も薄く淡白な味であまり栄養がなさそうですが、うま味成分のグルタミン酸を豊富に含む食材です。その量は葉野菜の中ではトップクラス!グルタミン酸は白菜の中心部に多く含まれ、新鮮な白菜の外葉と中心部のグルタミン酸の量を比べると14倍も多く中心部に含まれています。 【葉野菜100g当たりのグルタミン酸量(mg)】 ・白菜 20~90mg ・春菊 80g ・ほうれん草 50~70g ・キャベツ 30~50g ・玉ねぎ 20~50g ・長ねぎ 20~50g ・ブロッコリー 30~60g ・セロリ 20~30g 白菜は部位によって栄養素に違いがあり、外側の葉にはビタミンC、中心部分はカリウムや葉酸などのミネラル、根元にはGABAと呼ばれる成分が多く含まれています。GABAは興奮を鎮めたり、リラックス効果をもたらす成分で、気持ちを落ち着かせる抗ストレス作用があります。 ■まとめ 白菜は外葉から使いがちですが、使う順番を内側から外側に変えるだけで栄養もうま味もキープしたまま食べ切ることができます。ちょっとした工夫で効率的に栄養が摂れるので是非日常に取り入れてみてくださいね。 〈参考文献〉 うま味の成分 | 日本うま味調味料協会 GABAとは? – ギャバ・ストレス研究センター ライター/田中ひろか(管理栄養士)
田中ひろか