高額配当うたい出資集める『オーナー商法』で元社長ら逮捕 逮捕前の直撃に「違法か判断できない状態だった」 “国のお墨付き”も・・・
発電設備を販売すると同時に、商品自体は会社で預かり管理し、発電による「利益」を購入者に配当する、いわゆる「オーナー商法」を行ったとして、会社元社長が逮捕されました。MBSは逮捕前に元社長に直撃取材を行いました。 【写真を見る】”オーナー商法”をめぐり男らを逮捕
”オーナー商法”をめぐり男らを逮捕
(記者リポート)「逮捕された池田容疑者が、大阪府警の捜査員に連れられて新大阪駅に到着しました」 10月30日、大阪府警によって逮捕されたサングラスをかけた金髪の男。山形県酒田市にある発電設備の販売などを行う会社「チェンジ・ザ・ワールド」を経営していた池田友喜容疑者(47)だ。事件は池田容疑者が行っていた”ある投資ビジネス”を巡って起きた。
『太陽光発電を区分所有できるサービス』で被害者も・・・
オーナーの一人、三重県の会社経営者Aさん(55)。Aさんは2020年にインターネット上で池田容疑者のビジネスを知ったという。 (オーナーの一人・Aさん)「太陽光発電を事業としてやってみたいと思っていた。(ネットで)いろいろと調べていくうちに(太陽光発電を)区分所有をできるサービスがあるっていうのを『チェンジ・ザ・ワールド』のホームページで知った」 池田容疑者の会社「チェンジ・ザ・ワールド」が行っていたのが、太陽光発電などの再生可能エネルギーに関する「オーナー商法」だ。
違法な投資ビジネスの仕組みとは?
その仕組みは、「チェンジ・ザ・ワールド」社は太陽光や風力発電の設備を複数のオーナーで共同して所有する権利を販売。発電設備の管理自体は会社側が行い、電力を売って得られる「売電収入」の中から管理手数料を差し引いた利益をオーナーたちに還元するというものだ。 ホームページでは約300円から投資が可能で年間7.6%の利回りが得られるなどとうたっていた。 また、環境省から環境問題の解決に貢献している企業として表彰も受けており、「国のお墨付きがある」とアピールしていたという。
”国のお墨付き”を信じ計1500万円を投資
子どもの教育資金を増やしたかったAさん。2020年からおととしにかけて、あわせて約1500万円もの大金をつぎ込んだという。 (Aさん)「夢と希望があるし環境にも配慮して良い企業だという広告を見せられると、だんだん魅力的に映っていって安心した」 その後、Aさんには配当が支払われていたというが、去年2月になって突然、『破産手続き開始決定』というメールが届いた。全国に1万2000人のオーナーがいる中、約38億円の負債を抱えて会社が破産したのだ。 (Aさん)「ええ、うそって感じでした。なんでって感じですよね。寝耳に水ですよね。」 Aさんのもとには今も投資した元本1500万円は返ってきていないという。