「えっ、なぜホンダが自転車を!?」クロスバイクだって後付で“電動アシスト化” ホンダの新サービス「スマチャリ」とは
なぜホンダが自転車を? 自転車モビリティの発展を叶えるSmaChariとは
ホンダは既存の自転車に電動化ユニットを後付けすることで走りを快適にする「SmaChari(スマチャリ)」を開発し、2023年から販売を開始しています。 【画像】カッコイイ!「クロスバイク」も電動アシスト化!? ホンダの「スマチャリ」を画像で見る(7枚)
スマチャリは「既存の自転車を電動アシスト化・コネクテッド化するサービス」として、電動自転車に新たな形をもたらしました。 電動化によりスムーズな走りを実現するほか、スマホアプリと連動することで家族や友人との位置共有や電子キーのシェア、ギア調節が可能になっています。 では、なぜホンダがこのような自転車サービスを始めたのでしょうか。 日本有数の自動車販売会社として展開しているホンダは、最も身近なモビリティとして「自転車」に着目しました。 免許不要で手軽に利用できる自転車は多くの人の足として使われており、国内保有数は約7000万台にのぼるといいます。その中でも、特に利用者数が多いのは10代~20代の若者です。 通学手段として自転車を利用している高校生は約180万人。そんな中、通学路に急な坂道がある高校は2316校もあり、高校生からは電動自転車がほしいという声が多数あることが分かりました。 一方で、問題視されているのは交通事故です。自転車通学中の事故率は全世代平均の5倍にのぼるといいます。 そこでホンダは利便性と安全性を実現させるサービスを企画し、スマチャリの開発に至ったといいます。 なぜ、後付けの電動アシストという形に至ったのでしょうか。これについて、ホンダの新事業開発部の担当者は次のように話しています。 「高校生側の声として、自分好みのデザインの自転車がほしいという意見が多くありました。しかし、電動自転車となるとデザインの幅が限られてしまいます。 一方で、自転車販売店側もお客様のニーズに沿った電動自転車を販売したいという想いはあるものの、小規模店などは電動車と非電動車の在庫管理を両立させることが難しいという課題もあります。 そこで、既存の自転車に後付けできる電動アシストを導入することで、販売店・顧客の双方に選択の幅を広げることを目指しました」 また、他にも利用者の声として「走行シーンや乗り手に合わせて出力を調整したい」「子どもの遅い時間の帰宅が心配」など、さまざまな課題が見えてきました。 そこでホンダはスマチャリを通して「利用者に沿った乗り味の実現」「車両選択肢の拡大」「安全・利便性を保証する機能」を実現し、自転車全体の課題解決を目指したのです。