任天堂の定着率は100%!新卒社員の「3年後定着率」が高い会社ランキング
サービス業では、産業廃棄物処理大手のダイセキがトップでこちらも定着率100%。新規事業ビジネスコンクールを年1回開催し、選考を経たうえで優れたアイデアをプロジェクトとして事業化する取り組みを継続している。 そのほか、小売業では北海道地盤の食品スーパーのダイイチやAOKIホールディングスが定着率100%。鉄鋼では愛知製鋼が94.3%で本ランキングにおける業種トップだった。 ■ランキング上位企業の特徴
新卒3年後定着率の推移を見ると、2017年4月時点の83.7%(『CSR企業総覧(雇用・人材活用編)』2018年版)から、2023年4月時点の79.5%へと、徐々に低下している。背景には、「売り手市場」や転職市場の拡大といった外部環境だけでなく、新卒社員のキャリア感の変化もあるだろう。 一方で、企業側から見れば、こうした早期離職の防止は重大な経営課題の1つだ。本ランキング上位企業の特徴として、労働環境の整備、業界内でのプレゼンス向上のほか、若手の成長に関する取り組みを拡充している企業が多い。例えば、社内外における兼業・副業制度や、社内のポジションを公募する手挙げ制度などの導入が進んでいる。
もし将来的に「転職が当たり前」時代が来たとしても、企業の人材マネジメント力を評価する指標として「新卒3年後定着率」は有用だろう。本ランキングも、就職活動中の学生にとってはよい職場選びに、企業にとっては今後の人事戦略に、引き続き活用いただきたい。 ■新卒3年後定着率の高い会社ランキング ■新卒3年後定着率の高い会社ランキング ■新卒3年後定着率の高い会社ランキング ■新卒3年後定着率の高い会社ランキング ■新卒3年後定着率の高い会社ランキング
■新卒3年後定着率の高い会社ランキング ■新卒3年後定着率・業種別平均
村山 颯志郎 :東洋経済『CSR企業総覧』編集長