任天堂の定着率は100%!新卒社員の「3年後定着率」が高い会社ランキング
医薬品国内大手のアステラス製薬は60人。コアタイムなしのフレックスタイム制度や、充実したメンター・メンティー制度を導入している。年間総労働時間は1812.9時間、残業時間は月7.4時間と効率的な働き方を実現している。また、女性リーダー層育成に特化した各種プログラムの実施や、男性社員の育児参画を促す活動など、ダイバーシティ推進にも取り組む。実際に、同社の女性管理職比率は15%と高水準だ。 ■女性に対象を絞った定着率ランキング
以下、定着率100%の企業のうち、新卒入社者が多い順に、三菱地所(45人)、カシオ計算機(42人)、NTTアーバンソリューションズ(36人)、住友大阪セメント(31人)、理研ビタミン(30人)、JCRファーマ(29人)と続く。 惜しくも定着率100%に届かなかった上位企業には、インターネットイニシアティブ(99.1%、116人)、ジーエス・ユアサ コーポレーション(98.9%、95人)、トクヤマ(98.8%、83人)などが並んだ。
このほか、女性に対象を絞った定着率ランキングを見ると、1位となる定着率100%は223社。女性新卒入社者が多い順に、三菱HCキャピタル(42人)、インターネットイニシアティブ(36人)、コクヨ(36人)、ライオン(34人)と続く。 また、上記のランキングは全上場企業を対象としているが、中堅上場企業に絞ってランキングした場合、定着率100%の1位は82社。男女合計の新卒入社者が多い順に、理研ビタミン(30人)、JCRファーマ(29人)、東洋合成工業(25人)、荒川化学工業(24人)、インフォコム(23人)、愛知時計電機(23人)が並んだ。いずれのランキングも『CSR企業総覧(ランキング&集計編)』2024年版に詳細を掲載している。
最後に業種別の状況を見ていく。全体の平均は79.5%(2023年4月時点)。業種別(集計対象が10社以上)では、電気・ガス業(93.7%)、医薬品(93.4%)、精密機器(92.9%)などが高い。一方で、証券・商品先物(60.5%)、小売業(64.2%)、サービス業(66.5%)、パルプ・紙(74.2%)、不動産業(74.3%)などは比較的低かった。 しかし、平均値が低い業種にあっても、高い定着率を維持している企業はある。不動産業では、総合不動産大手の三菱地所がトップで定着率100%。人事評価の基準を公開しているだけでなく、評価結果を本人にも公開している。また、業務時間の10%以上を業務外のチャレンジに充てる制度を導入しており、その活動も評価の対象としている。