「二十世紀」梨120年記念 鳥取・千葉ペア 新宿でPRイベント
梨「二十世紀」がつないだ縁で、東西の梨産地がタッグ――。鳥取県に千葉県から「二十世紀」が導入されて120年になったのを記念し、両県は3日、伊勢丹新宿店(東京都新宿区)でPRイベントを開いた。両県の知事も駆け付け、消費者に梨の魅力を訴えた。 梨の出荷量は千葉が全国1位、鳥取は5位(2023年)。会場では、鳥取の「二十世紀」と千葉の「豊水」の食べ比べセットを販売した。 鳥取の平井伸治知事は「二十世紀は甘さとシャリ感が特徴。日本一の産地の胸を借り、(英語でペアーと呼ぶ)梨だけに、千葉とペアで頑張りたい」とPR。千葉の熊谷俊人知事は「豊水は甘味と酸味のバランスが自慢。食感の違いを味わってほしい」と話した。 「二十世紀」は、1888年に千葉県松戸市の松戸覚之助が偶然、苗木を発見。鳥取の農家、北脇永治が1904年に覚之助から苗木10本を購入し、鳥取県内で広まった。同県内の梨出荷量の5割を占める主力品種となっている。「黒斑病」の発生で栽培を減らす産地がある中、鳥取では防除組織を作り、対策を強化して生産を進めている。
日本農業新聞