真夏の晩酌に!とうもろこしのフリット&とっておきのクラフトビール
季節の野菜が持つ本来の美味しさを引き出すことを知り尽くしている料理家・平野由希子さんが、いま食べたい野菜で作る魅惑のお料理と、相性のよいお酒のペアリングを、時代のトレンドに合わせた視点で提案。今回は、夏本番を迎える食卓にぴったりな、とうもろこし&ビールのペアリングが登場! 【写真】簡単&美味なとうもろこしレシピ 日本の夏には、とうもろこしの存在が欠かせない。夏休み、夏祭り、花火大会……子どもの頃、ゆでたてのとうもろこしに歓喜の声をあげた人も多いだろう。 「大人がとうもろこしを楽しむのなら、ちょっと頑張って揚げてみませんか? とうもろこしのフリットは格別のごちそう。ビールと合わせたら最高です。少々手間はかかりますが、その甲斐がありますよ」(平野さん)
とうもろこしのフリット
とうもろこしを板状にして、カリっとした薄衣で揚げる。夏だからこその揚げ物には、とっておきのクラフトビールを合わせてぐびり。 <材料 2~3人分> とうもろこし1本、薄力粉大さじ2、オリーブオイル大さじ1、水30~40ml <作り方> 1 蒸し器に水を入れ、皮付きのままのとうもろこしを入れて中火にかけ、沸騰してから10分を目安に蒸す。蒸しあがったら、冷蔵庫に入れて1時間以上冷やす。蒸す代わりに、ゆでる、またはレンジ加熱してもいい。 2 長さを3等分にし、実が板状になるように切り落とす。 3 ボウルに薄力粉、オリーブオイルを入れて混ぜてから、水を加え混ぜる。 4 2のとうもろこしを3にくぐらせて、180度の油で揚げる。
芯のキワに包丁を入れる。加熱後、冷ますことでバラバラになりにくい
【今月のお酒セレクト:バテレ サピダ シングルホップIPA】
人気急上昇中のバテレ醸造所は奥多摩にある小さな醸造所。少量生産で様々なスタイルのビールを作っている。通常のIPA(ホップを大量に使用してつくられる苦みが強めのビール)は数種類のホップを使うことが多いが、ニュージーランド産の1種のホップを使うことで香りが一直線に伸びる。 「濁りのあるIPA。ワインもビールも濁りのあるものが好きです。苦味控えめでジューシーな格別な味。こんなビールでとうもろこしを味わえるのは大人の特権ですね」(平野さん) 平野由希子 素材を生かしたシンプルでおいしい料理に定評のある料理家。書籍や雑誌、広告で活躍するかたわら飲食店のプロデュースや商品開発も手がける。日本ソムリエ協会認定ソムリエで、ワインと料理のペアリングが楽しめる料理教室も主宰。 BY YUKIKO HIRANO