湯飲みに入れ歯「父さん、ごめん」 言いそびれた気持ちをハガキに
言いそびれたおわびの気持ちをはがきで表現する「ハガキでごめんなさい全国コンクール」(実行委員会主催、事務局=高知県南国市観光協会)の入賞作品が12月26日に決まった。大賞の市長賞に輝いた小林正仁さん(58)=京都府=のはがきを始め、22作品が選ばれた。 【写真】「ごめん」の気持ちがつづられた作品を審査する審査員たち=2024年12月26日午後2時45分、高知県南国市後免町2丁目、亀岡龍太撮影 酔って帰宅した父に、祖父の入れ歯が沈んだ湯飲みを差し出した。兄とのけんかでは「必ず噓(うそ)泣きをして」兄が怒られるように仕向けていた――。 入賞作には、これまで秘めていた多彩な「ごめん」の気持ちがつづられていた。ユーモラスな絵が添えられ、思わず笑みがこぼれてしまう。 コンクールを発案したのは同市育ちの漫画家やなせたかしさん。地元の地名、後免町(ごめんまち)にちなんで「ごめん」で心のとげを抜いてもらうのがねらい。今回が21回目で、県内外から1101作品の応募があった。 選考会は南国市内であり、1次審査を通過した284作品がテーブルにずらり。実行委の西村浩利実行委員長は「やなせ先生が好んだクスッと笑えるようなレベルの高い作品が目立った」と話していた。 入賞作品と入賞者は同市観光協会のホームページ(https://www.nankoku-kankou.jp/life/dtl.php?hdnKey=1662)で公開している。(亀岡龍太)
朝日新聞社