WRCチリには全10台のラリー1が集結。今季最後のグラベルラウンドにトヨタが4台投入
9月26日(木)から29日(日)にかけて、南米チリで開催される2024年WRC第11戦『ラリー・チリ・ビオビオ』。2024年シーズン最後のグラベル(未舗装路)イベントとなる大会を前に、エントリーリストが発表されている。 【写真】勝田貴元に代わってラリー・チリ・ビオビオに出走することになったサミ・パヤリ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2024年シーズンは残り3戦となり、今ラウンドは第5戦ラリー・ポルトガルから続いてきたグラベル連戦を締めくくる一戦だ。 南アメリカ大陸の西側に位置し、太平洋に面する国チリの大自然を舞台に行われる『ラリー・チリ・ビオビオ』は、2019年に初めてWRCが開催され、今回が3度目のシリーズ開催となる。 ステージの特徴としては、路面はややスムースなグラベルで構成されており、スピード域は中高速区間とツイスティな区間が繰り返される。またアップダウンが大きい点や、タイヤの摩耗が比較的厳しいこともポイントに挙げられるだろう。 前戦アクロポリス・ラリー・ギリシャで表彰台独占を果たしたヒョンデ・シェル・モービスWRTは、マニュファクチャラー選手権で35ポイントをリードしており、ドライバーおよびコドライバーの選手権でも同チームのティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組がリードする。 そのヒョンデ勢は今回、ヌービル/ウィダグ組と選手権3位のオット・タナク/マルティン・ヤルヴェオヤ組に加え、3台目にはエサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム組を擁してラリー・チリ・ビオビオに挑む。 ヒョンデ勢を追うTOYOTA GAZOO Racingワールドラリーチームは、今季ともに3勝を挙げているセバスチャン・オジエ/ヴァンサン・ランデ組とカッレ・ロバンペラ/ヨンネ・ハルットゥネン組と、レギュラークルーのエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組をマニュファクチャラーエントリー。 さらに今回4台目には、今季WRC2ですでに3勝を挙げ、第9戦ラリー・フィンランドで最高峰クラスデビュー戦ながら総合5位入賞を見せたサミ・パヤリ/エンニ・マルコネン組を登用。そのため、勝田貴元/アーロン・ジョンストン組は今ラウンドをスキップし、終盤のターマック(舗装路)2戦へ向けて準備を進める。 残るマニュファクチャラーのMスポーツ・フォードWRTは、レギュラークルーのアドリアン・フルモー/アレクサンドル・コリア組とグレゴワール・ミュンスター/ルイス・ルッカ組の2台に加え、今回はノンハイブリッド車両で3台目をエントリーさせた。 ノンハイブリッド車両に関する規定では、プラグインハイブリッドシステムを外す代わりに100kgのバラストを載せることとなっており、そのマシンには今季3度目のエントリーとなったマルティン・セスク/レナ―ル・フランシス組が名を連ねた。 前戦アクロポリス・ラリー・ギリシャではヒョンデ勢が完勝をあげ、各選手権は埋めがたい差が開いてしまった印象だが、今大会は4台をエントリーさせてギヤを上げてきたトヨタ勢の追い上げに注目したいところ。さらに、“新星”として期待の集まるパヤリやセスクらの走りからも目が離せない。第11戦チリのエントリーリストは以下の通りだ。 ■2024年WRC第11戦ラリー・チリ・ビオビオ エントリーリスト No./Team/Car/Driver&Co-Driver/Eligibility 11/ヒョンデ・シェル・モービスWRT/ヒョンデi20 Nラリー1/ティエリー・ヌービルマルティン・ウィダグ/M 17/トヨタ・ガズー・レーシングWRT/トヨタGRヤリス・ラリー1/セバスチャン・オジエヴァンサン・ランデ/M 8/ヒョンデ・シェル・モービスWRT/ヒョンデi20 Nラリー1/オット・タナクマルティン・ヤルヴェオヤ/M 33/トヨタ・ガズー・レーシングWRT/トヨタGRヤリス・ラリー1/エルフィン・エバンススコット・マーティン/M 16/Mスポーツ・フォードWRT/フォード・プーマ・ラリー1/アドリアン・フルモーアレクサンドル・コリア/M 69/トヨタ・ガズー・レーシングWRT/トヨタGRヤリス・ラリー1/カッレ・ロバンペラヨンネ・ハルットゥネン/M 4/ヒョンデ・シェル・モービスWRT/ヒョンデi20 Nラリー1/エサペッカ・ラッピヤンネ・フェルム/M 13/Mスポーツ・フォードWRT/フォード・プーマ・ラリー1/グレゴワール・ミュンスタールイス・ルッカ/M 22/Mスポーツ・フォードWRT/フォード・プーマ・ラリー1/マルティン・セスクフランシス・レナール/ 5/トヨタ・ガズー・レーシングWRT/トヨタGRヤリス・ラリー1/サミ・パヤリエンニ・マルコネン/ [オートスポーツweb 2024年09月18日]