日本陸軍の”知られざる”「戦場でのトイレ事情」を”全公開”、人は「極限状態でいかに用を足すのか」の”ヤバすぎる現実”を明かす…!
手榴弾戦の延長で排泄物を投げあう「汚物投擲」も!
日露戦争の旅順包囲戦での厠は、適時に石灰での消毒と土砂による被覆による衛生維持を行い、厠が満杯になる前に新たな厠を新設した。雨期や降雨などにより厠から内容物が塹壕内への流出を防ぐために塹壕と厠の高低差を顧慮しての築城の注意が払われた。空箱を便器として定期的に内容物を投棄する樽厠や箱便所も多用された。 旅順包囲戦では彼我の手榴弾戦に端を発して、「石合戦」の延長として排泄物を投げあう「汚物投擲」が発生している。
「落紙」の代替品の葉、表裏に「とげなし」が必須
戦闘中、やむを得ない場合は適宜に創意工夫して用便を行っていた。小便は横臥した状態で敵弾の合間を見て放尿したり、大便は緊急の場合、袴と袴下を脱がずにそのまま行うケースもあり、爾後の対処として洗濯までの間は砂や木や葉などで汚物をぬぐい取っていた。 落紙がない場合は、周囲の樹木の葉などを代替品として使用したが、この際、葉の表裏に「とげ」などがないことの確認は、用便者にとって必要不可欠の事項だった。
潮書房光人新社