小笠原諸島母島で震度5強 気象庁課長が「大変素晴らしい」と評価した住民の行動とは?
4日午前6時8分ごろ、小笠原諸島の父島近海を震源とする地震が発生し、東京都小笠原村母島で震度5強、同村父島で震度4を観測した。気象庁によると、震源の深さは77キロ(暫定値)、地震の規模を示すマグニチュード(M)は6.1(暫定値)。太平洋プレートの内部で発生した地震で、発生のメカニズムは西北西ー東南東方向に圧力軸を持つ横ずれ断層型だという。津波はなかった。 国が日本海溝、千島海溝沿いの巨大地震の被害想定公表 最悪の場合、20万人弱死亡も 小笠原村のホームページによると、東京からの距離は小笠原諸島の父島が984キロ、母島が1033キロ。父島には東京都港区の竹芝桟橋から定期船『おがさわら丸』で24時間かかり、母島には父島から『ははじま丸』でさらに2時間かかる。
「海岸付近で揺れを感じたときは、とりあえず避難行動を」
気象庁によると、今回の地震後に「津波の心配はない」という情報を出せたのは、地震検知(午前6時9分)から7分ほどたった午前6時16分ごろだった。気象庁は通常、3分程度で津波に関する情報を発表することを目標としているが、今回の地震については、島嶼部で地震の観測点が少なく、震源を確定するまでに時間がかかったため、情報発表が通常より遅くなった。一方で、現地では、津波の情報が出る前から津波を心配した避難行動があった、との報道があった。このような行動について、記者から意見を求められた気象庁の束田進也・地震津波監視課長は「大変素晴らしい。海岸付近で揺れを感じたときは、とりあえず避難行動を取っていただくというのは正しい行動。ありがたいことだし、素晴らしいことだというふうに理解している」と評価した。