海外大物ミュージシャンの“親日伝説” ブルーノ・マーズ「ドンキ」CMに連なる「日本にハマる」パターンとは
あのブルーノ・マーズがディスカウントストア「ドン・キホーテ」のCMに出演! というニュースは大きな反響を呼んだ。日本好きであることは有名だったが、そこまでやるか、と感じた方もいることだろう。 【写真】「どゆこと?」ドンキ店内でノリまくるブルーノ・マーズ 過去にはピカチュウ帽子を被って人気漫画を読むショットも しかし、これまでも振り返れば「親日」とされるミュージシャンは多くいた。ミュージシャンたちにとって強い魅力を持つ「メイドインジャパン」商品があるのも、その大きな要因のようだ。音楽ライターの神舘和典氏が「ミュージシャンたちの日本愛」の実像をレポートする。 ***
ドンキイクヨ
目を疑った人もいたのではないだろうか。 「ドンキイクヨ」 そう言って、コンピュータ打ち込みのサウンドに合わせてステップを踏むのはブルーノ・マーズ。ファーハット、サングラス、パールっぽいネックレス、白Tシャツ、スカジャン、カーゴパンツ、スニーカーというファッション。ドン・キホーテ渋谷本店フロアをダンス・スタジオにして、同じテイストの女性ダンサーを4人引き連れて踊りまくり、買い物しまくる。ドン・キホーテのロゴ入りの服を着ているカットまである。 グラミー賞からビルボード・ミュージック・アワードまで総なめにしてきたビッグ・ネームが、極東の量販店チェーンのCMでここまでやるとは。びっくりだ。 日本企業のCMに出演した大物外国人ミュージシャンは今までにもいた。 宝焼酎「純」のデヴィッド・ボウイ、ソニー「キララバッソ(テレビ)」のマイケル・ジャクソン、ホンダ「アスコット」のエリック・クラプトン、サントリー「ホワイト」のレイ・チャールズ、三菱「三菱ビデオHi-Fi VIDEO」のマドンナ、大塚ベバリッジ「NESCAFE サンタマルタコーヒー」のマライア・キャリー、英会話イーオンのセリーヌ・ディオン……。 たいがいは洗練を感じるおしゃれなCM。よくぞここまでやってくれたと感じるのは、明石家さんまと共演しているマライア、「私は15歳までフランス語しか話せなかったんです」と語るセリーヌくらいだが、今回のブルーノはそれに匹敵するインパクトだ。 クライアントへの信頼や愛情があり、かつ親日家でなければ実現しなかったのではないか。