沿道からのヤジに「他の選手が『気にしないで』と…」立教大監督を解任→現役復帰の39歳・上野裕一郎がニューイヤー駅伝で“4人抜き”大激走の衝撃
「いろんな人が支えてくださって…」感謝の想い
上野にとっても、してやったりのレースだった。 「人に助けられ、自分の中で、感謝という気持ちがより大きくなったのが、去年の1年間でした。いろんな人が支えてくださって、こういうところで走れるんだっていうのを忘れてはいけない」 そんな思いをもって、上野はニューイヤー駅伝に臨んでいた。 今回の駅伝への思いの強さを感じさせるエピソードは、昨年11月の八王子ロングディスタンスにもあった。 1万mに出場した上野は4000m過ぎにレースを棄権している。上野はどんなに遅れても最後まで走り切るイメージがあっただけに、珍しいことだった。その理由を聞くと、こんな答えを返した。 「練習もできていたし、調整の段階でも悪くはなくて27分台を狙いにいきました。でも、タイムを出そうと思って頑張りすぎて、疲労が抜け切っていませんでした。27分台は出そうになかったので、ここで無理してダメージを残すよりもニューイヤー駅伝に繋げようということでレースを止めました。あまり棄権することがないので悔しい思いでいっぱいだったんですけど、その悔しい思いがニューイヤーに少しは繋がってくれたのかなと思います」 リスクを回避して、ひらまつ病院の看板を背負って走るニューイヤー駅伝に調子を合わせてきた。 それだけに、区間6位の成績にも心の底から満足はしているわけではない。 「区間5位を取れれば、過去の自分と比べても高く評価できると思っていたんですけど、1秒足りなくて、詰めが甘かったなと思います。それに、ひらまつ病院の理事長が『一桁順位でいきたい』とおっしゃっていて、それに向けて前を追っていったんですけど、差を縮められませんでしたから」 快走にも、反省の言葉も口をついて出た。 走っている最中には、沿道から多くの声援を受けたという。 「僕の不祥事があったなか、走っている最中ずっと『上野頑張れ』『裕一郎頑張れ』って、すごい応援をいただきました」 そんな声援は上野の背中を押してくれた。
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