台風7号 明日未明にかけてさらに発達 関東・東北は警戒いつまで 夜間の停電に備え
非常に強い台風7号は関東近海に進み、発達を続けています。今夜から明日17日の未明にかけてさらに発達し、中心気圧は940hPaまで下がる見通しです。今夜は関東に、明日の明け方にかけては東北の太平洋側にかなり接近するため、暴風や大雨に警戒を続けてください。また、関東地方では停電が発生している所があり、明日にかけて停電のエリアが広がる恐れもあります。
17日午前中にかけて 大雨・暴風・高波に警戒
16日17時現在、台風7号は千葉県銚子市の南南東約170kmの海上にあり、1時間に15kmと、自転車並みのゆっくりとした速さで北北東へ進んでいます。中心気圧は950hPa、中心付近の最大風速は45メートルで、非常に強い勢力を維持しています。 台風は、このあとさらに発達し、明日17日の未明には中心気圧が940hPaまで下がる予想です。今夜は関東に、明日の明け方にかけては東北の太平洋側にかなり接近するため、大雨や暴風などへ警戒を続けてください。 なお、18時現在、千葉県と茨城県、埼玉県の一部では停電が発生しており、今夜はエリアが拡大する可能性があります。雨や風による影響が小さかったとしても、夜間の停電には十分ご注意ください。
今後の雨・風・波の予想
○雨の予想 関東地方と東北地方には、台風本体の活発な雨雲がかかり、17日にかけて局地的に雷を伴った猛烈な雨や、非常に激しい雨が降るでしょう。 ・16日18時から17日18時までに予想される24時間降水量(いずれも多い所) 関東甲信地方、東北地方 200ミリ 線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増える恐れがあります。 今夜にかけて、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京地方、伊豆諸島、神奈川県では線状降水帯が発生する可能性があります。 また、今夜から17日の午前中にかけては、宮城県、福島県でも線状降水帯発生の可能性があります。 土砂災害や低い土地の浸水、川の増水や氾濫に厳重に警戒してください。 ○風の予想 関東甲信地方と東北地方では17日昼前にかけて、猛烈な風や非常に強い風が吹く所があるでしょう。 ・16日に予想される最大風速(最大瞬間風速) 関東地方 40メートル(60メートル) 東北地方 30メートル(45メートル) 伊豆諸島 25メートル(35メートル) ・17日に予想される最大風速(最大瞬間風速) 関東地方、東北地方 30メートル(45メートル) ○波の予想 関東甲信地方と東北地方では17日昼前にかけて、うねりを伴い、猛烈なしけや大しけとなる所があるでしょう。 ・16日に予想される波の高さ 関東地方 10メートル うねりを伴う 東北地方 8メートル うねりを伴う 伊豆諸島 7メートル うねりを伴う ・17日に予想される波の高さ 関東地方、東北地方 8メートル うねりを伴う 沿岸部には決して近づかないようにしてください。また、台風が遠ざかる18日頃から波は落ち着いてきますが、うねりは残る見込みです。海は影響が長引きます。台風が過ぎ去っても、力強いウネリを伴った波にさらわれないよう、細心の注意を払いましょう。
暑い時期の停電への備え
停電が発生すると、エアコンや扇風機が使えなくなり、室内の気温や湿度が急上昇して、熱中症のリスクが高まります。クーラーボックスがあれば、冷えたペットボトル入りの水や麦茶、スポーツ飲料、冷却グッズ(ネッククーラーや保冷剤など)を移しておきましょう。うちわ、携帯型扇風機もあると役立ちます。 停電になった際は、薄着になってこまめに水分を摂取しつつ、保冷剤や氷、水でぬらしたタオルなどで体を冷やして、体温の上昇を抑え、熱中症を防いでください。
日本気象協会 関西支社 藤川 徹