人が辞めていく組織は「社外にある情報」に目を向けようとしない。では、人が辞めない組織はどうしている?
あなたが起点となり、インプットの多様性に対する理解を組織に広めていく。そのためにはどうしたらよいか。4つのアクションを示す。 ● 情報のシャワーを浴びせ続ける インターネットで得た業界に関連する情報や職種に関わるニュースなどを、チームのグループチャットや社内の掲示板にあなたが率先して流してみよう。情報のシャワーをチーム内や社内に浴びせ続けるのだ。何かしら仕事に関係する情報であればイヤな顔もされにくく、理解が得られやすいであろう。 ただし寡黙な組織ほど何もコメントや反応が得られない可能性が高い。それでもひたすら続けることで、賛同して同じように真似してくれる人も出てくるかもしれない。 ● 外の情報を使って課題を解決してみる 情報のシャワーの中や、または社外など、今までとは異なるインプット元から得られた情報やヒントをもとに、あなた自身がチームや組織の課題を解決してみよう。小さくでも成果を出していけると、インプットの接点を増やすことの合理性や有用性を周囲にも徐々に理解してもらえるだろう。 「その発想、どうやって得たの?」と聞かれたら、笑顔で種明かしをすればよい。成果はなによりの説得材料なのである。 ● 「中だけでは限界」と主張する 「(組織の)中の情報だけでは限界です」 「インプット元を増やしましょう」 問題や課題に直面したとき、このように主張してみよう。それにより、皆の意識が外に目が向くように仕向ける。いくら頭をひねったところで、中に無いものはないのである。 ● 多様なインプットを楽しむ なによりも、あなた自身が外との接点や情報を楽しもう。感動、発見、驚き、成長、これらを楽しそうに声に出そう(またはチャットやメールにて文章で表現しよう)。 多様な情報に触れることは楽しい。あなたのその姿勢に魅力を感じ、多様なインプットに触れてみようと思う人が徐々に増えるかもしれない。楽しさは人を惹きつけるなによりの材料なのだ。 一歩踏みだす! ・外から得た情報を活用して課題を解決し、共有する ・「中の情報だけでは限界です!」と声を上げる ・多様な出会いや情報を楽しみ、表現する (本稿は、書籍『組織の体質を現場から変える100の方法』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です)
沢渡あまね