「更年期に入ってお腹がぽっこり。太ってきたかも…解消方法は?」産婦人科医師が回答
女性の体ならではの、ちょっとした悩みや疑問。病院に行くほどでないけど、専門家の意見を知りたい! 今回は、更年期のぽっこりお腹について質問。 【写真&動画】「ぽっこりお腹」を最速で凹ませる4つの方法 ▼産婦人科医・上野啓子先生 東京医科大学産科婦人科学教室病院助教。医学博士、産婦人科医の指導医、生殖医療専門医、女性ヘルスケア専門医などを取得し、不妊治療や女性医学を得意とする。
Q、更年期に入り、お腹がぽっこり。太ったかも…原因と対処法を教えてください
A、女性ホルモンが減ることでお腹周りの脂肪が目立ってきます。日常的に体を動かす、食事内容に気をつけるなど、健康意識を高めることが大切です。 男女とも、一般的に加齢と共に筋肉量・代謝量は減り、体型も変化していきます。もともと男性はリンゴ型に、女性は洋梨型の体型になる人が多いと言われていますが、閉経後は女性ホルモンが減るため、女性もリンゴ型になる傾向が見られ、お腹周りの脂肪が目立ってきます。 ぽっこりお腹は、皮下脂肪+内臓脂肪がついているケースが多いので、健康とは言えないですね。こればかりは、一発で効くような解消法はありません。健康意識を高めて日々を過ごすことが大切です。 2023年に国際学術誌「JAMA Network Open」に掲載された論文では、一日8000歩以上のウォーキングを週に1,2回すると10年後の死亡リスクが減るという結果が発表されています。ジム通いや1万歩以上のウォーキングと言われるとハードルが高いですが、8000歩なら希望が持てるのではないでしょうか。ぽっこりお腹に限らず健康寿命を延ばすことを考えて、いつもは自転車を使っているところを歩いてみるなど、日常生活で歩く時間を増やしていくことをおすすめします。 少し話が変わるのですが、経腟分娩を経験した女性で老後に多いのが、骨盤臓器脱。骨盤が歪み、臓器を支える力が弱まって、腟から膀胱や子宮が出てきてしまう病気です。ぽっこりお腹だとお腹に圧がかかりやすくなり、この病気をより加速させてしまうこともあるので、やはりお腹周りの脂肪には気をつけていきたいものです。