「衝撃、自分の中に雷が落ちてきた」“ハード系”のパンにこだわり 挫折感を味わい再出発 職人気質の店主の一日に密着
特集はパン店の一日です。いわゆる「ハード系」のパンにこだわり、長野市で先駆け的な存在といわれる店があります。挫折感を味わいながらもパンを作り続けた職人気質の店主。その長い一日に密着しました。 【動画で見る】「衝撃、自分の中に雷が落ちてきた」“ハード系”のパンにこだわり 挫折感を味わい再出発 職人気質の店主の一日に密着
■店主は職人歴40年以上
次々とパンが焼き上がっていきます。フランスパンや総菜パンなど約70種類。 こちらは長野市川中島町の「ベッカライ ヴァイツェン」。ドイツ語でベッカライは「パン屋さん」、ヴァイツェンは「小麦」を意味します。
店主は職人歴40年以上の萬年茂昭さん(63)。店のパンを一人で作っています。 ベッカライ ヴァイツェン・萬年茂昭さん: 「『食事パン』をどう売るか、そういうのがコンセプトの中にあるので、うちの看板はフランスパンになっちゃいますよね」
看板商品はフランスパンやドイツパンなどいわゆる「ハード系」です。 パン・オ・ルヴァン(270円)※フランス ブレッツェル(160円)※ドイツ クルミベリー(290円)※フランス 客(市内から): 「『質実剛健』と言いますか、すごく安定していていつもおいしくいただいています。一日のスタートでこれとコーヒーで始まっています」 「ハード系」を目当てに、この日も多くの客が訪れていた店。実は萬年さんが「再出発」を期してオープンさせた経緯があります。
■作り方は30年以上変わらず
この日、萬年さんが出勤したのは午前1時過ぎ。中野市の自宅から30分かけて通っています。 萬年茂昭さん: 「(毎日この時間から?)はい、そうです。もう慣れっていうか、この時間に始めないと間に合わないんで」
フランスパンの材料は、小麦粉、酵母、塩、少量の麦芽モルトです。使う小麦粉は中力粉をメインに10種類以上。パンによって配合を変えています。 こだわっているのは生地を混ぜ合わせる「ミキシング」。ゆっくり、丁寧に。時間はかかりますが、必要以上に練らないことにより風味を逃さないようにしているということです。 萬年茂昭さん: 「生地はべろべろで、ぐちゃぐちゃっていう感じの扱いにくい生地。だから今の時代これをやってる人はいるかって感じですね。手間もかかるし、時間もかかるし、でもそのほうがいい、それが自分のパンだから」
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