プレミアの“顔”三笘薫が背負う期待と懸念。日本代表で躍動も、ブライトンで見え始めた小さくない障壁
「選手たちはうんざりしている。大会運営者が…」
もちろん、この過密日程は三笘に限ったことではない。日本の欧州組に限らず、移動距離の長いアジアや南米の代表選手全般に言えることだろう。 筆者の見解を言えば、各国リーグ&カップ戦、欧州カップ戦、代表戦など試合数がとにかく多すぎて、選手が酷使されているように思えてならない。しかも今季からUEFAチャンピオンズリーグ(CL)、ELの大会方式が変わり、従来のグループステージからリーグフェーズに変更。試合数が6から8に増えた。 CLに出場しているリバプールのアリソン・ベッカーが「選手たちはうんざりしている。大会運営者が選手から意見を聞くべき。疲れていたら、高いレベルのプレーは維持できない」と問題を提起した、その言葉に耳を傾ける時期にきているように思う。 ブライトンに関して言えば、今シーズンは欧州カップ戦に出場しておらず、スケジュールの点で昨季よりも少し余裕がある。だがプレミアリーグは年末年始に試合を集中して行うハードスケジュールが伝統で、体への負担が大きいことに変わりはない。 プレミア3年目の三笘薫はイングランドで知名度が上がり、一級品のパフォーマンスが期待されている。 日本代表戦を控える10月、11月が今季の山場の一つになると見られるが、この時期をうまく乗り越えて最高の輝きを見せ続けることができるか。 <了>
文=田嶋コウスケ