“浪速の激闘王”田中将吾が2回TKO勝ち 「自分のボクシングを完成させてランキングに食い込みたい」
◆プロボクシング ▽スーパーフライ級(契約体重51・5キロ以下)8回戦 〇田中将吾 (2回TKO) ナッツァポン・マノノム●(12日、東京・後楽園ホール) アマ6冠で6月にプロデビューした田中将吾(大橋)がナッツァポン・マノノム(タイ)に2回TKO勝ち。プロ初のKO勝ちで2連勝を決めた。 戦績は22歳の田中が2勝(1KO)、19歳のナッツァポンが3勝(3KO)2敗。 「序盤で倒せれば」との言葉通り、開始早々から前に出た田中。ワンツー、左フックに左ボディーと上下に打ち分けるとナッツァポンの足が止まった。強烈な左ボディーで腹をえぐられたナッツァポンはたまらずダウンだ。2回も攻撃の手を止めない田中は連打で圧倒すると相手は膝をついて2度目のダウン。たまらずレフェリーが試合を止めた。 「やってきたことが全然できなくて…。たまたまボディーに当てて倒れてくれたからよかったけど、上のレベルなら違う展開になった。攻めながらも(パンチを)もらってしまった」と勝利の喜びよりも、田中の口からは反省の言葉が先に出た。 大阪・藤井寺市出身。強豪・東洋大の主将を務め、昨年の全日本選手権バンタム級(56キロ以下)で優勝するなどアマチュア6冠を獲得した。大橋ジムでは元世界3階級制覇王者の八重樫東トレーナーが担当していることもあり、八重樫氏の現役時代に“激闘王”と呼ばれていたことにあやかって“浪速の激闘王”というニックネームをつけられた。6月のプロデビュー戦では高熊龍之介(松本ACE)に判定勝ちも、初回にジャブでダウンを奪われていただけに、2戦目は「(パンチを)打たれずに打つ」ことを自分に課していた。 「もらわずに崩す予定だったが、予想以上にやりづらかったようで」と八重樫トレーナー。田中も「左ボディーはいいのが入ったけど、倒れなかった。根性がありました」という。来年の抱負を聞かれた田中は「自分のボクシングを完成させて、食い込んでいきたい」と意欲を見せた。
報知新聞社