ルネサンス・テク、ミーム熱狂復活前にゲームストップとAMC株購入
(ブルームバーグ): 今月死去したジム・シモンズ氏が創業したクオンツヘッジファンド運営会社ルネサンス・テクノロジーズは、ミーム株の熱狂が最近息を吹き返す前に、代表銘柄であるAMCエンターテインメント・ホールディングスとゲームストップを大量に買っていたことが分かった。
規制当局への提出文書によると、ルネサンスは1-3月(第1四半期)にAMC株を382万株購入し、持ち分を増やした。ゲームストップ株も100万株買った。
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AMCとゲームストップの株価は今週初めに2倍を超える急騰を演じ、2021年のミーム株熱狂をほうふつとさせた。
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AMCとゲームストップは15日、16日と大幅続落。1-3月にはそれぞれ39%、29%下落していた。
ルネサンスはブルームバーグ・ニュースのコメント要請に返信していない。
当局への届け出文書は、1億ドル以上を運用するファンドが保有する米国株ポートフォリオのスナップショットでしかない。データは3月末までの保有分しかカバーしておらず、ポジションはその後変更されている可能性がある。
バンダ・リサーチのマルコ・イアキーニ氏は「最近のクオンツヘッジファンドはこうした状況への対応がかなり上手になってきた」と今週の顧客リポートで指摘。「例えばリテール投資家のスクイーズ局面に便乗し、その後ポジションを変更してリテール投資家より先に抜け出すようなことをしているだろう」と述べた。
年初に話題のミーム株を取引したヘッジファンドはルネサンスだけではない。バリアズニー・アセット・マネジメントは1-3月にAMCとゲームストップを追加購入した。DEショーはこの2銘柄を売却。シタデル・アドバイザーズはAMCを売却し、ショーンフェルド・ストラテジック・アドバイザーズとエクソダスポイント・キャピタル・マネジメントはゲームストップのポジションを手じまった。