マイナス20度で“1000馬力のスーパーカー”を運転!? 中国・内モンゴルで開催された「ランボルギーニ」のオーナーイベントが凄かった
雪や氷の上でランボルギーニを操るテクニックを学ぶ
「ランボルギーニで雪や氷の上を走りませんか?」と聞かれたら、大抵の人は尻込みしますよね。でも、この誘いを受けたとき、私はふたつ返事で「はい、走ります!」と答えました。 【画像】1000馬力のスーパーカーでも凍った道を走れるの!? ランボルギーニの氷雪ドライビングを写真で見る(30枚) 私が「はい、走ります!」と自信を持って答えられたのは、過去にこれと似た経験をして、それがいかに楽しいかを知っていたから。そう、私はこれまでにも2度、ランボルギーニの雪上・氷上イベントに参加して、それがいかに素晴らしいイベントであるかを知っていたのです。 今回、私が参加したのはランボルギーニ・エスペリエンザ・ネーヴェというイベント。これは主にランボルギーニのオーナーを対象としたもので、今回は中国の内モンゴルに設けられた特設コースで実施されました。
なぜ、雪や氷のうえをランボルギーニで走って楽しいかというと、まずはコースがよく整備されているから。 あれほど最低地上高が低いランボルギーニですから、荒れた路面ではすぐに“アゴ”を擦ってしまいます。けれども、ランボルギーニが雪上・氷上イベントを行うコースは、どこも整備が行き届いていて、アゴを擦ったり腹を打ち付けたりすることはありません。 しかも、コース幅が広く、その周辺も柔らかい雪に覆われているので、多少コースアウトしてもクルマにダメージを与えることはなく、スノードライビングやアイスドライビングを心ゆくまで楽しめる環境が整っているのです。 ランボルギーニの雪上・氷上イベントが楽しいもうひとつの理由は、内容がよく練られていて、ホスピタリティの質が高い点にあります。 小難しい座学はほんの10分程度で、あとはひたすら走り込むなかで、雪や氷のうえでランボルギーニを操るテクニックを学んでいくのです。 もちろん、参加者が運転するときは隣にインストラクターが腰掛けて、必要なアドバイスを授けてくれますが、いちばん大切なポイントを簡潔に説明してくれるのでわかりやすく、したがって上達も早い。しかも、ドライビング・テクニックを磨くのに役立つコースが多数用意されているので、参加者は退屈することなく、様々なテーマに次々と取り組んでいけるのです。 事実、今回、私とともに日本から参加した3名のうち、おふたりは「カウンターステアなんか切ったことないし、このイベントでそんなことができるようになるとも思わない」という主旨のことを仰っていたのに、おそらくカリキュラムが始まって1時間と経たないうちにカウンターステアを操る楽しさにのめり込んでいらっしゃる様子でした。 この、インストラクターから直接アドバイスをもらうというのが、やはりドライビングスキルを磨くうえではいちばんの近道だと思います。 たとえば、私が受けたアドバイスで代表的だったのは「カウンターステアの量が大きすぎる」というもの。氷雪路でカウンターステアをあてるとき、私はなぜか余計に切りすぎてしまう傾向があったのですが、大きなアクションは結果的に次の大きなアクションを招き、結果的に荒く、安定しないドライビングに陥りがちです。そこでインストラクターは「できるだけカウンターステアを小さくしましょう」と私にアドバイスをしてくれたのです。 これができると不思議なもので、まずはテールスライドの状態から元に戻るときのオツリのようなものが少なくなったほか、アクセルペダルを大きく踏み込むことも減って、クルマの動きがよりスムーズになっていきました。 つまり、インストラクターの的確なひと言により、私のドライビング全体がガラリと変わってしまったのです。 こうやって繊細なコントロールができるようになると、クルマごとの特性の違いがわかるようになります。