祇園祭・函谷(かんこ)鉾が清水寺で奉納囃子
祇園祭前祭(さきまつり)の函谷(かんこ)鉾保存会が、世界遺産・清水寺(京都市東山区)で囃子(はやし)を奉納演奏し、夕闇が迫る本堂に祇園祭の安全を祈るお囃子の音が響いた。 昨年4月、函谷鉾の稚児人形・嘉多丸君(かたまるぎみ)の修復完了を記念する法要と奉納囃子が清水寺で行われた。今年はお礼の意味を込めて再び奉納演奏したという。 同寺の森清顕執事が疫病退散と巡行の安全を祈願するお経を唱え、岡本正理事長らが焼香を行った後、囃子方・嘉多丸会の約20人がお囃子を披露。清水寺では龍は観音の化身であると伝わることにちなみ、昨年復活させた「龍」などおなじみの曲を約20分間奏でた。 岡本理事長は「巡行を安全に、いかに楽しくやるかが課題。函谷鉾に注目していただきたい」と話した。(田中幸美)