ミシュラン「パワー6」はスポーティでいて疲れにくい!より幅広いライダーにオススメ【Webikeタイヤインプレ】
ミシュランが2024年1月に発売する新作タイヤを速攻インプレ。今回はストリート向けのスポーツラジアル「パワー6」をお届けしたい。人気を博した前作パワー5と同様のライフを維持しつつ、全方位的に性能を向上させているという。試乗を担当したのは、Webikeスタッフの楠山と、ゲストライダーのみかさん。さらに原田哲也さんと岡田忠之さんにも話を訊いた! 【画像】ミシュラン「パワー6」の資料・ディテール・走りをギャラリーで見る(14枚)
【Webike楠山インプレ】ウエットグリップが向上! 落ち着いた自然なハンドリングだ
2024年に発売されるミシュランの新作「パワー6」と「パワーGP2」のメディア向け試乗会が、GKNドライブジャパン(栃木県栃木市)のテストコースで実施された。 パワー6は、前作のパワー5と同様に幅広いスポーツバイクユーザーが対象。ハンドリングやドライグリップ、ウエットグリップなどの性能を一段と高め、公道やワインディングでスポーツランをもっと楽しみたいライダーに向けて開発されている。 まずWebikeスタッフ楠山のインプレをお届けしよう。結論から言えば、「パワー5と比べて全体的にワイドレンジになり、疲れにくくなっていた」という(以下、楠山インプレ)。
「まず大きく向上したと感じたのはウエット性能です。ウエット路面で全開加速した際、パワー5だとストレートでも1速でホイールスピンし、2速でも少しスピンが発生。一方のパワー6は、1速でもしっかりグリップしていました。 さらにハンドリングは、平たく言うとパワー6の方が疲れにくいフィーリングになっています。特に高速コースでレーンチェンジをするような場面では、パワー5より6の方がやや安定指向に振っていると感じられました。安定感があるため、バイクが一回り大きくなった感覚があります。 切り返しが続くショートコースでは、パワー5はフロントが積極的にインへ入っていく印象。一方のパワー6は、思ったとおりのラインをフロントが通ってくれました。5の俊敏な特性が6では少し落ち着いています。 また、パワー5と比べて、フロントの剛性が高くなった印象です。寝かした時にパワー5のように潰れて入るのではなく、ベースが硬く、形状を保とうとする感覚がありました。これはフロントが2CT+テクノロジー(後述)を採用した影響もあるかもしれません。 ミドルクラスでハンドリングがちょっと機敏だったり、フロントが入りすぎちゃったりする所が補正されて、ニュートラルステアに近づきましたね。 リヤに関しては、立ち上がりの安定感に優れています。ハングオフでヒザ擦りするより、リーンウィズやインで走らせる方がクルクル回れます。ジムカーナにも向いているでしょう。 またダンピングがよく、乗り心地が良好。スポーツライディングはもちろん、ツーリングでも疲れにくいはずです。」 ────────── ミドルクラスに最適、SSで疲れてしまう人にも薦めたい ────────── 「試乗してみて、パワー6は特にミドルクラスにフィットすると思いました。ハンドリングが安定指向になったことで、CB1300などの重量級マシンではバイクが重く感じるかも。CB650RやSV650などの軽いミドルネイキッドだと安定して、非常にクルクル回ると思います。 また、スーパースポーツに乗っていて疲れちゃう人にもオススメ。ちょっと寝かすだけでインに入ってしまうタイヤだとツーリングで疲れてしまうけど、パワー6は敏感すぎない所が逆にいい。走り始めから暖まりやすく、スポーツライディングもできるけど、疲れにくいです。 もちろんツーリングスポーツのミシュラン・ロード6より、もう少しワインディングに行きたいという方にも最適です。」