若い視点加えアイデア創出 商品開発に向け農林水産関係者と高校生コラボ 奄美市
農林水産業を軸とした地域活性化に向け、農家や農林水産物加工業などの女性従事者らが意見を交わす「みんながつながる農林水産系女性ワークショップ」(鹿児島県奄美市主催)が24日、奄美市役所であった。生産から販売までの農林水産関係者と次世代を担う高校生が、コラボ企画を協議。若い世代の視点を盛り込んだ商品開発や地域活性の手法などのアイデアを発表した。 ワークショップは、女性主体の地域づくりを進める起業家たちが参加して2023年6月に同市笠利町で開かれた「かーちゃんサミット」を踏まえ、情報交換や情報共有を通して地域の横の連携を強化することを目的に初開催。市内の各業者と大島高校生各9人が参加した。 最初に事業者と高校生がペアとなり、高校生が事業者の事業概要を紹介した。その後、市職員も加わって3班に分かれ、事業所間や高校生も連携した商品開発などについて意見交換。各班からは「(発酵飲料の)ミキを肥料としたパッションフルーツ栽培」「商品に島の風景、音などを視聴できるQRコードを印字し、どこでも島を感じることができる工夫を」「大島紬の柄を焼き印したハンバーガー開発」などの発表があった。 市農林水産部の大山茂雄部長は「出た意見を参考に、市の施策に生かしていきたい」と講評した。 参加した味の郷かさりの吉田茂子代表(73)は「島の伝統を残していくには若い世代の協力が必要。異なる世代や同業者の意見を聞くことができて勉強になった」と述べた。 県立大島高校の生徒は「農林水産関係者の仕事に対する思いを知ることができて感動した。自分たちのアイデアが形になり、産業振興や奄美ファンの獲得につながればすごいこと。今後もこういったワークショップに参加したい」と話した。
奄美の南海日日新聞