五十肩の人のNG動作とは? マッサージに効果は? 痛みを緩和する方法も医師が解説
五十肩でやってはいけないことは?
編集部:五十肩でやってはいけないことはありますか? 白澤先生:痛みが強いときに、無理に動かそうとするとますます症状が悪化することがあります。特に、痛みが出てから1~3ヶ月程度のことを急性期といいますが、この時期は最も痛みが強い時期で、安静にしていても痛みが生じることがあります。 この時期には無理に動かさないようにしましょう。痛みがある時にはスポーツも控えましょう。 編集部:痛みが強いときには安静にする必要があるのですね。 白澤先生:はい。しかし急性期を過ぎ、慢性期・回復期に入っても必要以上に安静にしたり、ストレッチが不足したりすると、肩関節の動きが悪くなり、治癒が遅れることがあります。痛みが出ない範囲で積極的にストレッチをすることが大切です。 編集部:ほかに、やってはいけないことはありますか? 白澤先生:マッサージを受けたり、強く揉んだりすることも避けるようにしましょう。肩こりと勘違いして、揉んだりマッサージを受けたりする人も多いのですが、五十肩の場合には肩こりと違って、肩の内部で炎症が起きています。 マッサージなどを受けると炎症がひどくなることもあるので避けるようにしましょう。 編集部:日常生活の姿勢などで気を付けることはありますか? 白澤先生:たとえば眠るとき、痛みのある肩を下にするとますます痛みが強くなることもあります。それから、治療をせずに放置してしまうと肩関節が固まって、治りにくくなることもあります。 編集部:五十肩は自然に治ると聞きましたが、放置してはいけないのですか? 白澤先生:確かに五十肩は時間の経過とともに症状が緩和し、良くなっていく疾患です。しかし、しっかり治すためにはストレッチが必要ですし、また実際は、「自分では五十肩だと思っていたけれど、実は腱板断裂という別の疾患だった」ということも少なくありません。 腱板断裂の場合、放置すると悪化していく可能性があるので、五十肩かもしれないと思ったら、見極めのためにも早めに受診することをお勧めしています。