元世界王者・谷口将隆 “引き出しの多さ”で世界前哨戦に自信 伊藤代表は勝てば次々戦の世界挑戦を明言
◇プロボクシング「U―NEXT BOXING」IBF世界ライトフライ級2位決定戦&東洋太平洋タイトルマッチ 谷口将隆《12回戦》タノンサック・シムシー(2024年12月15日 大阪・住吉スポーツセンター) 元WBO世界ミニマム級王者で現IBF世界ライトフライ級7位の谷口将隆(30=ワタナベ、19勝13KO4敗)が10日、都内の所属ジムで練習を公開した。シャドーボクシングとミット打ちを2ラウンドずつ披露。力強いパンチを打ち込むなど状態の良さをアピールし「いつも通り(体調はいい)。ここまでケガもなアクシデントもなく過ごせている。最後いかに上手に体重を落とすか。ライトフライ級で減量もうまくなったし、ここまで順調」と万全な仕上がりを強調した。 世界戦の前座として、セミファイナルで東洋太平洋同級王者でIBF同級4位タノンサック・シムシー(24=タイ、36勝33KO1敗)と対戦。IBF2位の座を懸けて、上位ランカーに挑戦する。「タノンサックに勝てれば先が見えてくる。ここ2戦は内容にもこだわっていたが、今回は結果だけ残せればいい。テーマは勝つこと」と23年1月以来の世界再挑戦へ並々ならぬ覚悟。谷口をプロモートするTBプロモーションの伊藤雅雪代表は「勝ったら次は世界戦といっていい。次は勝ちが絶対(条件)になってくる」とハッパを掛ける。 “引き出しの多さ”に磨きをかけた。次戦に向けては約4カ月で過去最長となる260ラウンドを消化。「パワーで打つラウンドや、6割の力で打ち込むラウンド。いろんなことを取り入れた」と状況に応じた戦い方を想定。世界初挑戦した19年2月のビック・サルダール(フィリピン)戦では0―3の判定負けを喫したが「サルダール戦は出すこがなくて、どうしようかな、という状態になった。引き出しを開けたら何かある状態を用意した。相手が12ラウンド常に嫌がる展開ができれば」と5年間での成長を誓う。 これまで担当した伯耆淳次トレーナーとコンビを解消し、5月の試合から小口忠寬トレーナーと新コンビを結成。「伯耆さんからはいろんなテクニックを教わって、小口さんには強さを教わった」とうなずき、「新しいボス(小口氏)と試行錯誤してきた。当日は今までと違った自分が見せられると思う」と勝利に自信を示した。 メインイベントはIBF世界バンタム級タイトルマッチで王者の西田凌佑(28=六島、9戦全勝1KO)が初防衛戦に臨み、同級14位アンチャイ・ドンスア(28=タイ、16戦全勝7KO)の挑戦を受ける。試合の模様はU―NEXTで独占ライブ配信される。