国連が信頼できる調査を要請 ガザで発見された集団墓地
ガザ、パレスチナ自治区、4月26日 (AP) ― パレスチナ民間防衛局は、イスラエル軍がパレスチナ自治区のガザ地区で犯した犯罪について、国際的な調査の開始を国連に要請した。 民間防衛局職員は4月25日、行方不明者の家族が身元が判明するのではないかという気持ちで見守る中、ガザ地区南部ハーンユニスにあるナセル病院の敷地に埋葬された複数の遺体を掘り起こした。 3月にイスラエル軍が同地を包囲した際に、同病院敷地内に造成された仮埋葬地から、ここ数日で400体近い遺体が掘り起こされた。 民間防衛局によると、当時、死者を墓地に埋葬することは不可能だったので、病院内に埋葬場所が造成されたという。 埋葬された遺体は、ハーンユニス包囲戦で死亡したか、イスラエル軍が病院に突入した際に死亡したものとみられる。 集団墓地について国連は今週、「明確で、透明であり、信頼できる調査」を求めた。 国連のフォルカー・トゥルク人権高等弁務官は、「国際的な調査官を入れるべきだ」と述べ、独立した透明性のある死因究明を求めた。 数百体の遺体が掘り返されたことについて、米国はイスラエル政府に情報の提供を要求している。 イスラエル軍は、ガザ地区を実効支配するイスラム武装組織ハマスに捕らえられた人質の遺体捜索の一環として、パレスチナ人が埋めた遺体を掘り起こしたことを明らかにした。 遺体は丁重に調べられ、人質でないものは元の場所に戻されたと説明している。 (日本語翻訳・編集 アフロ)