帝王切開で生まれた赤ちゃん ガザの空爆で母親死亡直後に
ガザ、パレスチナ自治区、4月22日 (AP) ― パレスチナ自治区ラファに対するイスラエル軍機の空爆で4月20日午前零時前、お母さんが去ったこの世にその数秒後にサブリーンちゃんが生まれてきた。 その瞬間まで、サブリーンちゃん一家は、ガザ最南端のラファで戦火にさらされたほかの多くのパレスチナ人と同じ運命だった。 サブリーンちゃんのお父さんは死んだ。 4歳になるお姉さんも死んだ。 そして、お母さんも死んだ。 しかし、お母さんが妊娠30週目だったことを知った救急隊員が、母親の遺体をラファのクウェート病院に救急搬送。そこで帝王切開が行われた。 サブリーンちゃんも呼吸困難で瀕死の状態だった。 サブリーンちゃんの小さな身体はカーペットの上に回復体位で横たわり、医療従事者が開いた口に空気を送り込んだ。 手袋をはめた手が、横たわったサブリーンちゃんの小さな胸をたたいた。 お母さんの名前を受け継いだサブリーンちゃんは生き残った。 サブリーンちゃんは未熟児で孤児でもあるが、一人ではない。 サブリーンちゃんの両親と姉は21日、生き残った人の手で埋葬された。 (日本語翻訳・編集 アフロ)