フィンランドのレストランの人気メニューを京都の町家カフェが再現! エスニックなレモンパスタがクセになる
えみぞうさんは金融関係の会社に勤めていましたが、14年ほど前にフィンランドにハマり「エグい時は年に2回ぐらい行っていた」そう。会社の上司も長期休暇を取ることに嫌な顔をせず、むしろ「今年はオーロラ見に行かないの?」とけしかけてくれるほどだったとか。理解がある職場ですねえ。
では念願のフィンランドカフェを開くために会社を退職したのかというと、実はそうではないんです。「歳を取ると体力的にも行きたいところに行けなくなるのが嫌だなって。元気なうちにいっぱい旅行したいと思って、辞めちゃえって」。随分勇気がありますね! 私だって台湾とか行きたいですが、そんな勇気も熱意もないので、いくばくかの安月給を貰うために会社勤めを続けています。
でも実は辞める後押しになったのは歌手のユニコーンの『大迷惑』だそうで。「歌の最後に『お金なんかはちょっとでいいのだ』って叫ぶじゃないですか。それ聞いて『そうなのだ!』って思って」。 それでピーンと来るなんて、やっぱりえみぞうさんは私がにらんだ通りちょっと変人です(笑)。いや本当にこういう人、好きです。
そうして町家でカフェを開くに至るまでは、話せば長くなりすぎるので割愛しますが、知人がこの物件を持っていて「あんた何かやらへん?」と無茶振りされたのがきっかけ。しかしえみぞうさんは料理好きではあったけれど素人なので、とある料理人に弟子入りして修業したのだとか。
フィンランドに行かなくても食べられる! レモンクリームのパスタは忘れられない味
カフェで何を出そう?と考えた時に、「フィンランドの家庭料理も良いけれど、現地の人も好きで食べに行く、本場の人気メニューが喜ばれるのでは」と、ヘルシンキのレストラン「Cafe Bar No 9」の名物「ポロ リモネッロ」を看板メニューにしようと決意。
このレシピは本やネットでも公開されているのですが、同じ材料を使って同じように作っても、「何か違う……」となったそう。そこで料理の師匠にこのパスタに入っている材料を伝えて相談したところ、「イメージはカレーやな」との答え。さらに「料理にはストーリーが大事」との深いアドバイスをもらったのだとか。